ううん、ママは選ばない
Cecile
第1話
その日は何の日だったのか、親戚が皆集まっていた。皆がお膳に付いて昼食を食べ終わり、今はお茶とケーキを食べていた。子供達は、ジュースだ。 そんな中、祖母が孫達に聞いた。何気なくだと思う。それとも意味があったのか? 恐らくは無かっただろう。馬鹿で頭の悪い老女だが、狡賢い事は人一倍凄い女だったが。 この女、千代が聞いた。 「ねぇ、あんた達。」 孫達五人がケーキを食べながら祖母を見る。 「あんた達さぁ、もし又生まれて来たら、同じ親が良い?」 皆が祖母を見つめる。 「同じお母さんから生まれて来たい?そうなら、手を挙げて。」 「はーい!!」 四人の子供達が一斉に手を挙げた。 一人だけが手を挙げない。 そしてその子は周りの四人の子供の事を、驚いて何度もキョロキョロと見回していた。え〜っ、嘘でしょう??何でーっ?!、と言った表情で。 彼女は本心、驚きまくり、呆れまくっていた。ねー、何でみんな、手を挙げるの?! 嘘でしょう?! 心の中は正にそんな感じだった。 だが、他の子供達はとても嬉しそうだった。「俺、絶対にお母さんが良い!!」 「あたしはママが良い。ママじゃなきゃヤダ!!」 「あたしも!!」 この四人は、二人ずつが兄弟だ。
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