第141話 今・不自然

7月19日。

12時半。動き始めを感じる。

1時40分ごろ、15分ほど強い痛み。その後も弱い痛み、頭部、胸部に圧迫感。眠れない。

3時半ごろ、横になってみるがやはり眠れない。

4時50分、5時50分ごろ、それぞれ15分ほど強い痛み。

6時過ぎから少し眠る。

8時起床。圧迫感はまだ続いていた。




結局、止まったのは1日だけみたい。

内容証明に驚いて止めてみたのか、それともお風呂を使用しなかっただけか、その辺はわからない。

日曜日の夜は、別に寒くもなかったけれど、強く痛みを感じる時間以外も圧迫感が続き、ほとんど眠れなかった。

寝苦しいほどの熱帯夜でなければ、楽と言えるほどの小さい低周波にはならないのかもしれない。




昼に眠ればいいという問題ではない。

昼は昼で、活動時間だ。

私のではなくて、普通の人たちの。

昼間は、エアコンや、雑草を刈る機械の音や、少し遠くの重機の音などが充満していて、これはこれで体がつらい。


昨夜はあまりにも眠れなかったので、それでも少し昼寝してみた。

ピリピリと低周波が伝わってくるけれど、こんなにいろんな音が伝わってきても、エコキュートよりは眠れるっていうのが不思議なものだ。

耳に聞こえる音がほとんどないエコキュートの低周波よりも、耳に聞こえる雑音混じりの機械の音の方が体に堪えない。




それが、ただの普通の機械よりも、「不自然」な状態だからだろう。





騒音の苦情が出ないように、人間の耳に聞こえない音にする。


空いている周波数帯があれば、データをたくさん送れると利用する。



科学者のやる事はいつも短絡的だ。

一面的。

全体を見ていない。


今までなかったもの。

この世界にほとんど存在しない状態だったものを利用する時、自然な状態を、環境のバランスそのものを破壊しているということを想像しない。



動物は、環境に適応している。

地球環境が激変して、急に紫外線が増えたらどうなるか誰でも分かる。


人工的に、低周波がいきなり増えたら。

その「低周波が多い環境」に、慣れていないのだと言うことを、全く考えていない。

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