第132話 今・土地柄

7月7日。

深夜2時ごろから動き出した様子。

3時頃、5分ほど痛みを覚える。

4時過ぎ、10分ほど。5時過ぎから5時半頃まで痛み。

6時半にも同じく痛み。

だんだん長くなるのは、明け方に向かって気温が下がるからか。


7月8日。

昨夜と大体同じ様子。

2時過ぎ位から動きだしたのを感じる。

この時点では、痛みではなく、軽いめまい。

3時、短い時間痛みを感じる。

4時、5時には5分ほどの間、痛み。

6時過ぎには少し長く痛み。




葉山での、数少ない知人二人に事情を話してみた。


相手はどんな人なのかと聞かれ、以前から葉山に住んでいる方で、家の建て替えをしたと話すと、お二人で顔を見合わせて、弱りきったように言った。


「それは無理ね」


私は首を傾げ、


「どうしてでしょう?

被害者団体の方とか、逗子の方からいらしてるケースワーカーさんは、そういう反応はなさらないんですが、葉山にお住まいのヘルパーさんとかにお話しすると皆さんそんな感じなんですよ」


「土地柄なのよ。逗子はすぐ近くだけど、違うのよ」


「ヘルパーさんのお一人は、海側だったら違ったようなことをおっしゃってたんですけど・・・」


「そうでしょうね。海側は新しい住人が多いから。

でもこの辺は農地が多くて売買が難しいでしょう。

新しい人が入ってきにくいの。よそ者に冷たいんだよね。

懐に入り込んでしまえば親切なんだけど、入り込む前の出来事だからね・・・」



もうお一人も、付け加えるように、


「後から来て何を言うんだって気があると思う。

もうこの話は聞かないって言ったなら、無理だと思うわ。

役所が入ってくれるのが1番いいんだけど・・・」





お二人はそのようにおっしゃるのだけれど、役所は入ってくれそうにない。


この手の問題では、自治体ごとに対応が全然違うらしい。

町役場がと言うよりも、そもそも神奈川県の県庁で低周波測定器を持っていなかったこと自体、県の姿勢が透けて見えると言うものだ。

ケースワーカーさんも町役場に相談してくださっているけれど、今のところ、何もできる事はないようだった。


個人の職員さんが何かしてくれようと思ったとしても組織の方針次第でできる事は限られてしまう。



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