第131話 今・無理
7月5日。
前日と同じく、早く横になるけれどなかなか眠れない。
11時過ぎ位に眠り、2時ごろから痛み。
3時半まで眠れず。
その後、少し眠る。4時半、5時半に10分ほどの痛み。また眠る。
6時半も。
7時になってもまだ動いている様子。

7月6日。
熱帯夜の予報。
3時、5時に目を覚ますが、痛みは短時間で終わる。
なるほど、夏の暑い時期はエコキュートも比較的小さい音だと聞いたけれど、こういうことかと思う。
これから夜も気温が上がるようになり、夜間の気温が25度以上になれば、しばらくは少し眠れるようになるかもしれない。
とはいえ、何の影響もないとはいかず、朝はひどくだるくてしばらく動けず、昼になっても胸部と頭の芯に軽い痛みが残っている。
今日は、ヘルパーさんが来たので、これから、エコキュートの移設で交渉してみることにしたと話した。

すると、
「絶対無理だと思うわよ」
何故?
私も簡単だとは思っていない。
1番困ってるのは相手が、怒ってしまっていることだ。
冷静に話を聞いてくれる状態じゃないことだ。
直接行って話してみてもいいけれど、あんなに頭に血が上っていては、私の顔を見ただけで話がそもそも耳に入らないだろう。
いろいろ向こうが気に入らないことがあるのだろうけれど、とにかく私の方でできる対策は無いのだと言うことを、まず納得してもらわなければならない。
私が何もしないで文句ばかり言っていると思っているようだから。

へそを曲げてしまっている相手にそれを納得してもらうのはなかなか難しい。
でも、なぜ無理だとまで言い切るのか。
「エアコンの室外機のような形の小さいやつだけですよ?
大きいほうの貯湯タンクまで動かすんだったら無理だと思うけど、あの小さい方だけだったら置く場所もあるし、金額もそれほど張らないだろうし、費用もできるだけ私のほうも出すし」
すると、ヘルパーさんは、
「若い人なら別だったけれど、この辺のお年寄りは頭が固いから、新築で建ったばかりの家の設備をいきなり動かしたりは絶対承知しない」
と言うのだ。
「それって、そんなに大切なことですか?
お隣の人が、それで引っ越さなきゃならないかもしれなくても、それでも動かしたくないくらい大事なものなんですか?」
「それで、何の問題も起こらないわけじゃないんでしょう?
そんなに離したら熱効率とか悪くなるんじゃない?」
「それはそうだと思います」
「じゃぁ無理よ。
若い人とは違うから。
今の若い人たちは、近所に迷惑をかけないようにとかいろいろ考えて家を建てたりするみたいだけど、お年寄りは無理」
実際にやってみないと結果はわからないし、この方の言う通りかどうかはまだ何とも言えない。
でも、この方も葉山に引っ越してきてから、ご近所の事ではいろいろ苦労をなさったみたいだから、その上での意見なのだ。
あまり楽観はしない方がいいかもしれない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます