第33話 今・どこならいいの

午前中はヘルパーさんが来て下さって、今の状況をお話しした。


まだ返事はもらっていないけれど、エコキュートのほうは多分(入居までに間に合うかどうかは別として)日中運転をお願いすることになりそうだと言うこと。


ただ、それで眠ればするだろうが、今の体調でいつまでいられるかがわからない。

夏の間は稼働時間も短く、音も静かだと聞くけれど、冬は長くうるさくなると言う。

日中の体調を見て、結局は引っ越すことも視野に入れなければならない。


もしかしたら、1年、2年はここにいられるかもしれないけれど、ずっと長くは難しいだろう。

いくら日中運転でも、全く影響を受けないわけでは無いのだから。


体のことを考えれば、本当は今年中にでも引っ越すことを考えた方がいいのかもしれない。

でも、一体どこに行ったらいいと言うのか。



私は地縁、血縁どちらも薄い。


親戚は何人かいることはいるが、あまり付き合いがない。

母方は伯父がいたが、さて今生きているかどうかすらわからない。

父方のほうは、叔母が何人かいて、いとこもいるが、法事の時にしか顔を合わせない。



川口で生まれ育って、田舎もない。


この病気の人に、すぐ、田舎に行けばと言う人がいるのだが、田舎の農村は野焼きや農薬散布などがある。

その場所はどのような場所なのか知らないで、どうやって選べば良いのか。


あれこれ調べて引っ越したとしても、今みたいに後からエコキュートやらその他の機械やら、携帯電話の電波塔やらが追いかけてくる。

それにできれば妹家族とそれほど離れたくは無い。



「こんなところに…」みたいな山奥に引っ込めばと言う人もいるのだが、それ、あなたできますかと聞きたくなる。

テレビで見ていればわかると思うが、あれは相当な体力が要る。

たった1人で、そんな場所で生きていくには想像を超えてたくましくなければやっていけない。

自分でできそうにないことを人に勧めるのはやめてほしい。


しかもそんなところに逃げて行ってさえ、完全に安心と言うわけでもないだろう。

この辺は人がいないからちょうどいい、風車でも立てようかとなったらまた逃げるのか。



どこに行っても何かしら追いかけてくる。

ここは安全、なんて場所はどこにあるのかわからない。


政府の方で、この場所は絶対そういうことをしないから、ここで暮らしてくださいと指定されれば行くかもしれない。

月に1、2度、生活必需品を運んでくれて、過敏症の人たちだけで暮らし、少し体調の良い人たちが仕事をする…とかね。


すごい山奥とか、無人島とか、そういうとこだったら、半年に1回くらい、家族と面会させてください。

それからアニメが好きなので、MXが入るといいな。

あと本屋は必須。アマゾンでも可。

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