西向伊久日の手記

ありき かい

四月一日


もう曜日の概念はなくなってしまった。

少し前であれば覚えていたのだが、投げやりな気分で記すのを止めた日から書いていない。

日記を紙に書き付けるのすら、億劫な気分もあった。

書いてなんになる?

世界は、世界でなくなったというのに。

それでも空の色の変化はあり、身体は休息をと信号を出してくる。腹を満たすよりも、喉の渇きを癒す方が最近は難しくなった。

何処其処の水は澄んでいるが、かなり汚染されていたり猛毒であったりとする。そんな情報は遅れて手に入る。口にした後、それこそ後の祭り状態。いつまで続くのだろうか。



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