なんかよくわかんないのできた件

らぴ

作家よ。飛び立て!

「なに?作家になりたいのか!あの健ちゃんにも、やりたいことが見つかったんだなぁ.....」


親父は号泣しながら自分の両膝を擦り付けている、我ながらこの人が親だと思うと将来に不安を抱いてしまう。


いやまぁ、全力で無職を希望していた僕にも落ち度があったといえば、返す言葉もないのだけれど。


そんなことを考えていると、親父は全身をくねくねさせながら「こっちに来なさい♥️」と書斎へ手招きしてくる。


書斎には、このVR空間から現実世界に戻る装置があるのだ。といっても、僕は生まれた頃から現実世界というものをまともにみたことがない。


人類は技術革新によって、プログラムで作り出した世界に自分たちを閉じ込めることで理想郷をつくろうとしたらしいのだ。


でも、僕にとってそんな理想郷での暮らしは退屈の二文字でしかなかった。そこで唯一、そとの世界で仕事をする作家という職業に興味を持つようになったのだ。


でも、これはとんでもない間違いだった。


現実世界で目を覚ました僕は、親父に両腕をがさつに引っ張られたかとおもうと、空の上にいた。飛空艇と呼ぶべきだろうか。


すぐ下には、雲が薄くかかっているのがみえた。親父は僕を肩に抱えると助走をつけて走り出す。


なにがおきた?浮遊感が恐怖と共に全身を包み込んでくる。すると、親父が叫んでいるのがみえた。


なんだどういうことなんだ?え?


「最近の作家は、空を飛ぶんやでえええええ!」


「はああああああああああ!?」


~続かない~

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