神話奇譚ファゾルード
スワスチカ
第1話 兄と弟/エネルギーの収束装置と動力装置
「兄貴、成功したんだって?」
兄は弟がこう言って来るのはわかっていた、覚悟していた。
だが、実際に声をかけられて酷く驚いてしまった。
動揺を見破られない様に笑顔を取り繕るが、不自然な笑顔しか出来ない。
敢えて実験は弟のいない時間を見計らって行った事を、意図的ではない、たまたまそうなったと思わせなけりゃならない。
「管の接続をやってたら思ったより順調に進んだんでね」と言い訳する兄。
弟は不審な態度に気づいたのかも知れないが
「これで城壁だって破くことができるな」と喜びを口に出した。
兄弟は強い力を授かった。弟と兄は力の利用方法を探り、エネルギーの収束をする装置と動力装置を開発し、ついに見つけた。
兄は力を持つ事で相手と対等に話ができると思っていたが、弟は違う。
弟は相手を完全に倒そうと考えていた。
兄には相手の家族の中に恋い焦がれている娘がいた。
それを思うと倒す訳に行かない。
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