浮かない魚

底を泳ぐ

わたしは魚


おなじところを

ぐるぐる泳ぐ  


ずうっと上の 水面の先に

光の玉が あるという


みんなおなじと 思っていたら

みんなは浮かべる お魚だった

あぶくみたいに のぼっていった


きれいな言葉が きらいなの

飾ったみたいで 言えないの


おなじところを 泳いでいたら

いつしか目玉も なくなった


底を泳ぐ 

わたしは魚


いつまでたっても

そこにいる


こぼす言葉は

ただの礫

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