ひんやりしたり もっちりしたり そして楽しみな夏の本
夏のおやつといえば、ひんやりキーンとくる氷を使ったものがまず思い浮かぶのではないでしょうか。
かき氷、シャーベット、氷菓ことアイスクリーム、今年の夏はどれからいただきましょうか。
と楽しく迷っていましたら、夏の御挨拶が届きました。
一見、キューブ型のシャーベットが並んでいるように見える冷凍便で届いたそれは、口に入れると、なんともお初なもっちり食感。
色とりどりのフルーツが見え隠れする
珍しさと美味しさとにつられて、いくつもつまんでしまいました。
ごちそうさまでした。
夏のおやつといえば、冷たく冷した水ようかんも思い浮かびますね、と言いたいところですが、うちのゆかりの福井県では水ようかんは冬のものです。
雪に閉ざされた極寒の季節に、こたつにあたって温まりながら、つるんとのどごしのよい水ようかんをいただくのが、福井の冬の楽しみの一つです。
晩秋の11月頃になると、水ようかんはじめましたの便りが届きます。
福井の水ようかんは、もともと丁稚奉公の丁稚さんたちが故郷に帰るお正月休みの手土産にしていたことから、丁稚羊羹と言われていました。今でも丁稚羊羹を名乗っているお店もあります。
福井県は福井の食ブランドとして水ようかんPRに力を入れているようで、なんと「福井の冬の風物詩『水ようかん』」というZINEまでつくっています。
ところで、冬の名物が水ようかんならば、夏の名物も何かあればということで生まれたのが「水かんてん」です。これは、福井の水ようかんといえばすぐに名前の挙がる「えがわ」さんが開発した夏のひんやりつるりん和菓子です。
いちご味、いちじく味、黄金の梅味、そして、越前塩味が現在のラインナップです。
今回は、酸味が欲しくて黄金の梅味をいただきました。
ふっくらとした梅の果肉といよかんのマーマレードの柑橘類の甘酸っぱみが寒天に染みわたっていて美味しかったです。
気になっているのは、「越前塩」です。
お味は自然海塩で、涼やかなブルーはハーブのバタフライピーでの色付けだそうです。かつてはハーブでブルーといえばマロウブルーでしたが、マロウは最初ピンクでそこにレモン汁を入れてはじめてブルーに変化して、その後グレーへとなっていきます。よって、色付けに使うには安定性がないのですね。そこに登場したのがバタフライピーだったのです。本来、青色は食欲を抑えるように思うのですが、夏のさわやかさを演出するには、鮮やかなブルーはうってつけですね。
越前塩味の水かんてん、この夏一度は味わいたいです。
さて、この夏味わいたいのは、氷和菓子だけではありません。
『雲神様の箱』シリーズの作者円堂 豆子さんの新作!
これを味わわずして、夏は越えられません。
円堂 豆子さんの新作『鳳凰京の呪禁師』は、角川文庫から8月24日発売です。
では、皆さま、今日はこの辺で。
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