春はタンポポ夏はバジルでジェノベーゼ

 独特の香りやくせのある食べられる植物といえば、どんなものを思い浮かべますか。

 山菜、野草、薬草、薬味野菜、香味野菜、香草ハーブ、といったところでしょうか。

 多少かぶるところもありますが、いずれも好きです。

 とくに山菜は時期を過ぎると固くなったりあくが強くなったりで食べにくくなってしまうせいか、店先で見つけるとここぞとばかりに求めてしまいます。


 さて、そんな植物を食べる上で、気がついたことがあります。

 春は山菜や野草が、初夏から夏にかけてはハーブが、真夏には薬味野菜や香味野菜が、一段階、時には何段階も、好き度がアップしているのです。


 春には山菜の天ぷらやおひたし、初夏から夏にはバジルペーストのジェノベーゼやローズマリーチキン、オレガノトマトのピザ、フレッシュハーブサラダ、真夏にはつるっと冷やっとのおそうめんやおそばにネギ、ショウガ、ミョウガ、ワサビを添えて、と、季節ならではのメニューを考えれば、自然なことだと思います。


 そうです、季節を取り入れるサイクルが、脳にからだに出来てるのです、きっと。


 そういえば、野草料理の本をつらつらと眺めてましたら、タンポポの葉のジェノベーゼのレシピが載っていました。

 四月頃にそれを見た時は、春のうかれた陽気に誘われるままに、摘み草和風イタリアン(混ぜこぜの名称ですね)、ちょっと食べてみたいなと思っていたのですが、今は、食べたい欲がわきません。バジル濃厚ジェノベーゼは、食べたいのですが。


 最後に、ここのところ欲するようになったハーブメニューは、こちらになります。

 シンプルなマルゲリータピザの一切れに、やわらかなルッコラ、もっちりモッツァレッラチーズ、フレッシュな生ハムをのっけていただく三角形……これこそ美味幾何学……いくつでも食べられそうです。



 では、皆さま、今日はこの辺で。


 

 

 

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