第2話 2020年3月25日

また同じように7時に起きた。

リビングに行くと、母がテレビを見ていた。


「あんた、」ちょっとっこれ見てみな!」


母が指をさした方向にはテレビ画面が。


東京オリンピックは中止。


そう映っていた。


「えー。チケット買ったのに。残念だね。」


僕はそれぐらいにしか思わなかった。

そして、いつも通りゲームを始めた。


そして、いつも通りに夜が来て、いつも通りに寝ようとしたが、

父と母が話し合ってる声が聞こえた。


「ウチの会社は証券会社だから株が下がって潰れてしまうかもしれない」


「そんな縁起でもないこと言わないでよ、大丈夫でしょ」


「いや、今新型ウイルスでただでさえ下がってるのに、オリンピックも中止となるとこれ以上は持たないかもしれない」


「そんな・・・」


それを聞いた自分は、これからどうなるのかすごく不安だった。

父の会社が潰れたら、僕は私立の学校をやめなきゃいけない。


しかしそんなことは起こらないだろうとたかをくくり、寝た。

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