アルルが帰ってくる。前編
次の日
「——様、ショウ様起きてください」
「あ、ああ、アルル。帰ってきたのか」
「はい、今帰ってきました。そしてご主人様のメモも貰ってきました」
「おお、助かる。じゃあ取り敢えずみんなを呼ぶか」
アルルが帰ってきた事で目が覚め、みんなを呼びに行った。
「なーに、まだ眠いんだけど」
「アルルさんが帰っきたそうですよ」
「噂の鳥さんですね! 楽しみです」
「ショウ様、一人女性の方が増えているのですが」
「まぁ、色々あって仲間になったんだ」
俺がアルルにそう返すと、アルルからではなくセツナの方から声が聞こえた。
「鳥が喋ってますよー! 何でこんなに平然としてるんですか。皆さんは!」
「あれショウ、まだ言ってなかったの?」
「ああ、そう言えば言うの忘れてたな。えっとまぁ簡単に説明するとこの魔道具があるからなんだ」
俺はそう言って持っていた言語変換マシンを取り出した。
「これ……ですか。手のひらにに収まるくらいの小ささなのにこれで喋るんですか?」
「ああ、試しにスイッチをオフにして、アルルに話しかけてみるぞ」
そう言って俺はスイッチを切った。すると
「チュン、チュンチュン」
と言う鳴き声しか聞こえなかった。次にスイッチを入れてみると
「こんにちは、私の名前はアルルと申します」
とちゃんと喋っていた。
「凄いです! 凄いです! 動物とお話できるなんて!!」
「懐かしいわね。あの反応」
「私たちも結構ショウさんに染まってきましたからね」
セツナの反応を見てシエラとマールが懐かしそうに見ていて、俺もシエラとマールに初めて見せたときのことを思い出した。
「まぁ、というわけだ。ちょっとアルルの話を聞くぞ」
「「「はーい」」」
それからアルルの話が始まった。
まずスキルの話だった。
「ご主人様でもスキルは聞いたことがないと言っていました」
「そうなのか……。エマさんでも知らないのか」
「あの、ショウさん。スキルって何でしょうか?」
「ああ、これも説明しとかなきゃいけないね」
そう言って俺はスキルとステータスの説明をした。
「なるほど……。私も見てもらうことはできますか?」
「うん。別に良いけど」
「じゃあお願いします」
「分かった」
俺はセツナのステータスを見た。
セツナ=ラーリアル
魔法属性 火
攻撃魔法適性 D
支援魔法適性 F
剣士適性 S
スキル1 無詠唱 詠唱なしで魔法を唱えることができる。
スキル2 剣聖の加護 使うと一時間攻撃力と防御力が二倍になる。
俺はこのステータスを紙に書き込みみんなに見せた。
「剣士適性Sだって! 凄いじゃない」
「ええ、とても嬉しいです。でも無詠唱何て私が使えるのでしょうか?」
「今のところ見た人全員についてるんだよな」
「後、剣聖の加護というのも気になります」
「わ、私たちも、同じようなものが……ありました」
「そうなんですか……。ますます謎が深まりますね。——そういえばショウさんは自分のステータス見たことあるんですか?」
「あー、そういえば無いな。見ようと思ったこともないや。でもせっかくだし見てみるか」
俺は早速、気配探知の魔法を使った。
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