宝石箱にいた手紙 十通目
ひきだしの向こうの君へ
お返事ありがとうございます。
速読って初めて聞いたかも。
言葉のニュアンス的にすごく速く本を読むことなのかな?
そんな技術もあるんだね。
私もじっくり読むのが好き。読みながら色んなことを考えたり、前に読んだ本の内容と照らし合わせたり。
でも、たくさん読みたいとも思うの。だからちょっと、たくさん読みたい気持ちと、じっくり読みたい気持ちで悩ましくなるのよね。
次の寄せ植えも楽しみにしています。
送ってもらった写真、大切にしているんだ。宝物が増えるのもわくわくしてます、待ち遠しいな。
打ち上げ会で食べたのはね、ティーガってお菓子。フレ粉と卵と砂糖を混ぜて焼くの。それを泡立てたクリームや果物で飾るの。
喫茶店とかで食べると、お小遣いではちょっと高いんだけど、ご褒美だから良いよね!
食べたティーガが可愛くて映した写真があるから、送るね。
そちらはどんなお菓子があるのかな?
恋愛に興味なくても変じゃないよって言ってくれてありがとう。
別に深刻に気にしてるわけじゃないから、そこは心配しないでね。
でも、真剣なお返事嬉しい。君は優しいね。へへ、そんな優しくされると、甘えて色々相談なんかもしてっちゃうぞっ!
だから、君もどんどん秘密の話や相談や愚痴、何でも書いてね。今度の内緒の話もドンと来い!
私も、ちょっと愚痴というか、この間の続きなんだけど、前に言った友達が私の幼馴染を好きだった件。
顔に出しちゃダメだと思うんだけど、どうしても挙動不審になっちゃって、幼馴染に変な顔されたよね……。
平常心って難しいね。私あんまり隠し事ってしたことないから余計に。
そう言えば、君との文通も隠し事だね。これはわくわくして楽しいんだけどな。同じ隠し事でも何かが違うのかな?
それでは、今回はこの辺で。
ひきだしのこちらから
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます