ひきだしに届いた手紙 七通目

宝石箱の向こうの貴方へ


 お返事有り難うございます。


 黄色ね、解かった。じゃあ、黄色がメインの寄せ植えを作ってみようと思います。

 寄せ植えは、苗を使う予定なので、植えたらまた転写送りますね。


 一刻の長さが国によって違うの、全然想像つかないや。

 こっちの世界は前に書いた様に、太陽の運行が一刻周期なので、昔から大体どの国も同じだったと思う。ただ、一日とかは暦の作り方で、国や文化によって違ったみたい。

 今は世界中で統一された暦を使っています。


 魔法学の試験、力を出し切れたのなら良かったです。

 これからも、本格的に試験が来る様なので、勉強頑張ってください。

 ちなみにボクも、ついにそろそろ中間試験が見えていました。ボクは前に言った通り、直前にまとめて勉強が出来ないので、今はとりあえずこれまでの勉強を続け、本当に直前になったら、改めて復習しようと思います。


 図書委員の先輩についてですが、ボク達の一つ年上で、委員会でリーダーをしている先輩です。

 物腰が柔らかくて、誰に対しても優しく対応してくれて、色んな人に好かれてるとても素敵な先輩です。

 あ、ちなみに女の人です。

 先輩も、まあ図書委員をしているだけあって、本が好きな読書家です。

 前に教えてもらったんだけど、先輩は本屋さんか図書館の司書になりたいって言ってた。で、名作から新しい本まで、結構色んな本を既に読んでて、本当にすごいなと思う。ボクの憧れです。

 この間ススメてくれたのは、やっぱりファンタジー。昔のうちの国みたいな世界が舞台で、政治争いに呪術が関わっていき、そこに巻き込まれる少女が主人公。そんなドロドロした状況の中で、主人公と人間じゃない少年がお互いを思い合う姿がとても綺麗で、読んでで心が苦しいけど温かくなる話でした。

 この本と同じ作者の本は読んだことあったけど、これは初めて読みました。すごく面白かった。

 今度先輩に感想とお礼を言おうと思います。丁度明日、委員会の集まりがあるので、その時にでも。


 お返事待ってます。

宝石箱のこちらから

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