★まどろみホイップ

 眠くてうとうとしていたら李仁がウインナーコーヒーを作ってくれた。

 うとうと、仕事を持ち帰った僕がいけない。うとうと。美味しいコーヒー、目が冴えてくれば。甘くて美味しいホイップ。

 うとうと、うとうと。


 僕はもう限界だ。部活動の指導もキツかった。テストの採点も……。うとうと。

 横に李仁がいるのは気づいている。せっかくコーヒー作ってくれたのに、眠いや。ごめん、残す。


 すると彼が僕にキスをした。上唇を吸うように。なんて大胆!

「ホイップが唇についていたの。可愛くってたまらなくて、吸っちゃった」

 と微笑む彼。もっとつけておけばよかったかな。もっともっと吸われたい。何考えてるんだ、僕は……と気づいたら眠りについていた。


 ふと昔のことを思い出した。生クリームプレイ。ホイップを作って、身体中につけられて李仁は美味しそうに口に含んでくれた。


 ああ、思い出すだけで、いや、これは夢か?

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