とある日のこと

 花束 弾む心音 君の頬


 ◆◆◆

 宅配が届いた。段ボールを開くと花束。いつもは花屋で買ってるけど定期便で頼んでいた。今月も綺麗な花。匂いを嗅ぐ。

 李仁もやってきた。

「綺麗ねぇ」

「うん、花瓶にいけるね」


 剪定はさみを使って切って花瓶に入れる。この作業も板についてきたな、自分が言うのもあれだけど。

「手つきが上手。さすが。後ろ姿見てたら抱きつきたくなっちゃった……作業している男の人の背中、最高じゃない」

 李仁が僕の後ろから抱きついた。僕の頬に君の頬がピタッと触れる。背中に李仁の弾む心音が伝わる。


 完成し、僕は振り向いて李仁にキスをした。

「どう?」

「うん、最高よ」

 唇を何度も重ねる。


「今どんな気分?」

 て聞かれたから

「李仁を思いっきり抱きしめたい」

「私も抱かれたい」


 こんなまったりした時間も悪くはない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る