2人は

黒対白華

僕は…

歌ったとしても、叫んだとしても、祈ったとしても

『不良品』の僕の願いは届かなかった

むしろ歌ったり叫んだり祈るために動きを止めたりしたら

殴られて、蹴られて、罵倒され

願いを届ける時間は

段々と磨り減っていった


『良品』として遠くに離された妹に

届けたくて

伝えたくて

祈りたくて

彼女の願いが叶うよう願う度に


『不良品』としてここにいる僕は

否定されて

破壊されて

漂白されて

僕が僕じゃな無くなっていく


それでも僕は構わない

愛しき

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