ウクライナ問題について考察してみた!

また久方ぶりのひそひそ話の更新です!


現在、ウクライナの情勢が緊迫していますね。

なので、今日はこの問題に関し、白狐的に考察してみたいと思います。

日本のマスコミの報道だと、ロシアの侵攻を非難する論調ばかりで、

私はかなり偏っている様に思うからです。


こういう国際紛争と言うものは、双方に言い分がある訳で、

片方の主張だけが正しいと信じるのは、正しい分析の妨げになりますよね。


今回ロシア側が最も声を大にして西側諸国に抗議している事は何か?

それはNATO(北大西洋条約機構)にウクライナが加盟する…。

すなわちNATOの拡大です。

そもそもNATOは1949年に旧ソビエト連邦及びその同盟諸国に

西側諸国が対抗する為に作られた軍事同盟組織です。

それに対抗する形で1955年にワルシャワ条約機構がソ連邦と

その同盟諸国によって結成されます。

両方ともいわゆる冷戦の産物なのですね…。


当然ですが、NATOの仮想敵国は旧ソ連、

それが崩壊した現在はロシアという事になります。

それがNATO結成から73年、ソ連崩壊(1991年)から31年経った今も、

尚存在しているというわけです。

ちなみにワルシャワ条約機構の方は、1991年7月に解散、消滅しています。

この年に旧ソ連は崩壊していますね。

ロシアからして見たら、アメリカを盟主とする巨大な軍事同盟が、

ソ連崩壊後も尚ロシアを仮想敵国として存在している、

すなわち、安全保障上の大きな脅威である…と認識するのは当然でしょう。

そしてウクライナはそのNATOとロシアの間の地政学上の

緩衝地帯になっていました。


この国は、元々旧ソ連時代はソ連の領土でしたから、

当然ロシア系の住民も大勢暮らしています。

第2次大戦の時には、このウクライナ防衛の為に、

何百万人というロシア人が命を失っています。

ロシアからしてみたら、自らの血を流して守り、

それによって親ロシア系の住民が一定数いるこの国が、

中立を保って緩衝地帯として維持される事こそ、

安全保障上で絶対譲れない一線である事は、容易に想像出来ます。

ここがNATOに加盟したりすると、ロシアからしてみたら、

軍事的には喉元に匕首を突き付けられた形になる。

NATOの主要国であるアメリカ、イギリス、ドイツ、フランスが、

その事を知らないはずがありません。


なので、ロシアともめ事を起こしたくないのであれば、

仮にウクライナがNATOへの加盟を求めて来ても、

それを認めないという方向に舵を切っていれば、

今回の紛争は防げた可能性が高いのです。

ですが、NATOはそれを認める方向で舵を切ります。

ロシアからしてみれば、冷戦は終結し、ワルシャワ条約機構も解体され、

ヨーロッパ諸国にはロシアから天然ガスのパイプラインを繋ぎ、

今やヨーロッパ諸国が必要とする天然ガスの40%程度を

供給する関係にある訳です。

【で、何で今更NATOの拡大なんかする訳?話が違うだろ?時代錯誤だろ?

むしろ縮小すべきだろ!】…ロシアがそう思う事は容易に想像出来ます。


日本で例えて言えば、ある日突然沖縄が独立したかと思うと

(実際にウクライナはロシアから独立した)、

数年後に中国を盟主とする中華アジア条約機構という軍事同盟に加盟し、

中国製のミサイルやら核兵器を配備する…。

日本の周りの韓国、北朝鮮、台湾、ベトナムあたりも

みんな中華アジア条約機構のお仲間…こんな感じです。

皆さんはこの状態で、沖縄の中華アジア条約機構加入を認められるでしょうか?

【こいつら日本と散々商売してるくせに、匕首突きつけて来るとかふざけんな!】

って思わないでしょうか?


このもめ事はエネルギー問題にも波及し、

厳冬となった今年、ロシアからの天然ガスの供給不足から、

イタリアなどでは一般家庭の月あたりの電気代が

日本円換算で7万円代に膨れ上がるという、とんでもない事態に。

ロシアも天然ガスの主要な売り先と揉めてもメリットなんかありません。

只でさえお金がないのに、膨大な軍隊を展開して余計な出費をしたあげく、

収入が激減するのでは割に合わない事甚だしい。

ヨーロッパやロシアの一般庶民にとっては、

今回の紛争は甚だ迷惑な話に違いありません。

只でさえコロナで経済ヤバいのに、いったい何をやってるんだと…。


こんな事態になるのも、

こういうもめ事が拡大した方が儲かる組織がこの世界に存在し、

それが各国の政策に大きな影響を与えているからでしょう。

今回のもめ事では、特に資源輸出国や、資源関係に利権を持つ米メジャー等は、

資源価格の高騰で笑いが止まらないはずです。


ヨーロッパ諸国、特にイギリスやドイツは、地政学的な緩衝地帯の存在を

軽視する傾向が強く、2度の世界大戦が拡大した理由も、

これら緩衝地帯を強引に占領したりする事で発生しているのですね。

狭いヨーロッパで欲をかき過ぎているのです。


もう本当に阿保ですか?馬鹿ですか?と…。

いい加減、歴史に学び、もっと真面目に働けと。

私なんかはどうしてもそう思ってしまうのですが、

このお話を読んで、皆さんはどの様に思われるでしょうか?


そして私達が本当に警戒し、非難すべきは、

こうした事態にほくそ笑んでいる連中なのではないでしょうか?

私はそんな風に思うのです。


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