おいっすどぐうさん❗

猫スラ 雅人

第1話 どぐうサン現る!

 ある横浜の昼下がり


 どぐうサンというモンスターがいた。彼はちっちゃな召喚獣であり仲間と仲良く地球で暮らしていた。


「ああ、なんかねえかなあ。」


 どぐうサンの友達にカミナリひよこがいた。彼もモンスターだ。


「良い天気だねえ。」


 何も無い風景。何も無い日常。どぐうサン達は暇だ。


 ぎゅるるるるるるギュルルーーーー!!


 そこに大型トラックがつっこんで来た。


「グワラバシャムラーーーーーー!!」


 カミナリひよこは避けどぐうサンは避けきれず撥ねられ吹き飛ばされる!! カミナリひよこは叫ぶ!!


「どぐうサーーーーーーン!!」


 どぐうサンは塀に激突するも土人形なので一瞬で元通り。


「異世界転生なんかするかよーーーー!!」


「あ、どぐうサン、元気だね。」


「異世界転生なんて!! 現実逃避だ!!」


 どぐうサンはむっくりと起き上がると飲み屋へ歩いてった。


 これが彼らの日常。






 ここは亜空間世界。地球でも、異世界でも無い。いわゆる箱庭世界。完全無欠の安全地帯。


 そこに二人の幼女がいた。


「ちねちねちねちねちねーーーー!!!!」

「キャハハははははわーーーーー!!!! たのちーーーー!!」


 一人は魔法少女リラ。一人は妖刀使いの千雨。二人とも地球年齢の幼稚園児。二人のこの箱庭世界で遊んでた。


「ちねーー!! 切る切る切る切るきるきるーー!!」


「キャハハハハハハーーーー!! フォースブロー!!」


 二人の幼女の前には何千というどぐうサン。彼女らはそのどぐうさんを無惨にも木っ端微塵にしながら遊んでた。


「ちねちねーーーーーーーー!! ウルル!!」


「キャハハハハハハーーーー!! おもろぴ!!」


 散々どぐうさんを壊しながら夕方まで遊ぶ幼女。これでも幼女達には貴重な経験点が入りレベルアップするらしい。


 夕方。二人は親と帰ってった。そう、どぐうサンは完全無欠のベビィシッターなのだ。


 カミナリひよこ。

「どぐうサン!! 今日も飲みに行く?」


 どぐうサン。飲み屋で。


「カッーーーー!! 仕事の後の酒は美味えぜ!!」


 どぐうサン達の日常。

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