第2話 ただ風が流れるままに



 ただ風が通る小道に ぼうっと立っていると

 あるはずのない記憶が 脳裏に浮かびあがってくるような

 そんな気持ちになる


 ただ一人で野原に立ち 風に吹かれていると

 存在しないはずの世界で生きていた

 そんな気持ちになってしまう


 私達はどこからきた命なのだろう

 普段は考えないような何気ない疑問


 私達は一体なにものなのだろう

 当たり前すぎてあえて思いもしなかった疑問


 このふとした瞬間に 湧き上がってくるのは

 どうしてなのだろう


 ただ風が流れるままに

 私は考え続けている


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