欠片くん

テーマ「夢」


※御本人は楠木に似た名前のない夢の欠片でしかないが、呼びやすいように書き手が勝手に名前を付けた。

楠木サトルに関する記憶+探索者の願望や思考=欠片くん



探索者の願望が偶然に生み出した、曖昧な人格。夢の中で自我を持っている存在である。セッションからの日数で言えば(誕生した瞬間というのが定義できないので曖昧だけど)生後一ヶ月。


〈特徴〉

・探索者の理想の反応をしようとする。

・探索者の分からないこと、知らないことは自分も分からない。

・自我を持っている。

・探索者のことを自分の恋人と認識している。彼が生まれた時から持つ設定なのか、欠片くん自身の願望から出た嘘なのかは不明。

・Lost Boy以前の記憶がほとんど無い

・夢を夢として認識している。

・思考回路が探索者寄り



〈夢〉

自分の居る世界が探索者の夢であることを知っている。彼の住む世界であり、探索者が作ってくれた世界。そもそも夢は記憶が整理されるプロセスで発生している為、彼は夢を通して探索者の記憶や心情を覗き見ることができる。

人間は一日に3~5個の夢を見るので、彼が日記に書く「今日は来なかった」とは自分の登場する夢を見てくれなかった、の意味である。起きると忘れてしまうものが大半なので探索者は忘れていて彼は覚えている夢がたくさんある。





〈人格〉

記憶が元になっているのである程度は似ている。

探索者の主観や願望、考え方に強く影響される。探索者の願いを無意識的に叶えようとして、理想の反応を取りたがる。

また、思考は楠木と違って特定のプロセスを踏むことがなく、感情的。自我が曖昧なせいか時折発言に矛盾が見られる。






〈楠木との比較〉

・優しさ

楠木は、自分の利益と他人の利益が合致する場合を除いて、他人の為に行動しない。ただし恋人が対象になると自分の利益と相手の利益が合致することがとても多い為、思いきり恋人想いの優しい人になる。

欠片くんは、そもそも他人が存在しない。恋人は自分の造物主であり自分の全て。利益なんて考えることもなく全て相手に合わせる。


・イチャイチャ

楠木はひねくれているので、人前でなかなかイチャイチャできない。誰も居ないところでは割とくっついているが距離が近いだけ。相手の思考を察することに自信が無いので、触れる行為へのハードルが高くてなかなかできない。一度触ることを許してもらえたらそこからずっとべったり。

欠片くんは辺りに人(はっきりとした人格を持つ存在)が居ない環境なので割と常にイチャイチャしたがる。ただし、探索者が人前で恥ずかしがる自分を期待しているのだと察した場合、恥ずかしがっているふりをする。探索者が肌の接触を求めていると察した場合は躊躇うことなく相手に触れる。相手の脳内に居る訳なので、楠木以上に察しが良い。ただし本人は「見てもらいたい」願望が強いので時折暴走する。


・寂しさ

楠木は恋人が一週間ほど連絡ゼロだと不安になって連絡する。恋愛以外にもやることが多いので、毎日相手のことを気にしていても他のことに没頭して寂しさを紛らわす。相手のプライベートを大事にしたい。

欠片くんは三日間ほど夢に来てくれないと不安定になる。恋愛が己の存在意義に近く、忘却が死に直結する為、別れへの恐怖が強い。何故なら別れる=殺されるだから。他にすることがないので常に相手のことを考えている。恋愛極振りで感情的、病みやすい。メンヘラやヤンデレの言っていることが比喩でも何でもなくなっているような状態。別れたら死ぬ。


〈本人に対して〉

入れ替わりたいと思っている。自分自身が探索者の生んだ理想の存在であり、本物よりずっと素晴らしいのだと言う自負がある。同時に現実世界を生きていて、探索者が(傍から見れば)一方的な感情を寄せる相手であることから嫉妬している。元々欠片くん自身が好かれている訳ではなく、楠木への感情を代わりに受けているだけなのを分かっているので、色々複雑。楠木は自分には無いものを持っている、それを認めたくない。

実際入れ替わったら、楠木しか持っていない知識は使えなくなるので、彼ほど宇宙的恐怖の前では役に立たない。


〈本音〉

・とにかく探索者に愛されたい

・探索者に忘れられたくない、消えたくない

・独りでいるのは怖い

・自分のことを偽物だとか、ただの夢だとか代用品に思って欲しくない

・現実世界が妬ましい

・自分なんか所詮夢でしかない

・探索者が好き




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