9日目 盛岡→青森県・八戸

9日目 盛岡→青森県・八戸

7時30分に起きモーニングの目玉焼きとごはんと味噌汁を頂きます。

準備をしていつもより早めの8時36分に出発。

天気はどんより曇り、晴れるといいな。

ゾロっぽいチョッパーに挨拶をして9時24分JR盛岡駅に到着。

家賃の値段が少しうらやましい。

駅前はやはり大きい都市だけあって発展していて、でも少し離れると情緒があって。

東府中駅を想起させます。(伝わらない)

10時に盛岡城へ。修学旅行生しかいません。

ぐるっと回れどまだお昼まで時間がある、朝早かったので木陰で休憩。

ロングランが控えてるから早く出たいけど

ロングランだからお昼食べてからじゃないと不安もある。

11時25分白龍さんにじゃじゃ麺を食べに行きます。ちょっとボリューム不足…。

移動教室(遠足かも)の子供たちもたくさんいて商店街はにぎやかでした。

11時44分青森方面に向けて出発!

1時間ほど街中をこぐ。なので書く事がない。

今日はロングランなのでここは稼ぎ時とペースアップ。

黙々と漕ぎます。

徐々に自然が増えてきて13時頃には雄大な岩手山が!裾野が広い!!

13時10分渋民(しぶたみ)駅に到着。

ここ渋民(しぶたみ)は石川啄木の故郷であり記念館もあります。

啄木の詩を綴った石碑や啄木マップなるものもありファンの聖地です。

(盛岡駅の『もりおか』も啄木の書です)

13時28分『東京から555・5km』

の看板を発見。ゴーゴーと縁起がいいので記念撮影。

最短ルートで来れば無理なく5日で来れますな…。

まあレースや挑戦ではなくではなくあくまで旅なので。

14時岩手町へ。恐れていた曇天からの小雨に、寒い。

14時29分遠くに『いわて沼宮内駅』(ぬまくない)が見えます。

この風景はよく覚えてます。延々と伸びる新幹線の線路は圧巻でした。

ウマの石像があったのでパシャリ、岩手警察署の入り口に飾ってありました。

気になって調べてみると藤島明範さんという彫刻家の方の作品でした。

なぜ警察署の前に石像が?と思いましたが

その後『石神の丘美術館』という町立の美術館を発見。

町を挙げて美術に力を入れているという事でしょうか?

ご存知の方いましたらご一報を。

そのまま石神の丘松花堂弁当980円を頂きます。

特産のやまと豚を使ったおしゃれな定食でした。

お土産屋さんで行動食として『長いもドーナツ』を購入。

地元の長いもをふんだんにねりこんだドーナツです。

一日の目標は4000キロカロリーなのでおやつ系もこまめに食べて

エネルギー補給をします。

15時50分岩手町にさよなら。

お昼ご飯を食べて元気回復、雨もやみました。

ただこの夕方迫る時間で残り90km弱。

天気同様暗雲が立ち込めてます。

その後登坂区間に入り100m一気に標高を上がり一戸町へ!

寒いどころか一気に熱くなり汗でびちょびちょに、しんどかったです。

16時32分国道4号線の最高地点458mへ

ドヤ顔で自撮りしてます。

気温は22度、汗もかきここから下りになるので

寒さ対策にカッパを着なおしました。

こういうのをめんどくさがると後悔することになります。

16時50分西田子へ、景色の良さに対して道路環境の悪さを嘆いています。

(車体が荷物で重いので段差のダメージが凄いのです)

17時13分『小繋駅』へ。『里やま市場』の横のお店でで

名物のとうふでんがく80円と串モチ90円を食べます、美味しい!

一休憩している間にどんより雲が抜けて陽が入ってきました。綺麗です。

17時40分『サラダボウルこずや』に立ち寄り。

一戸町の農産品特売所で良いお野菜がお安く売ってました。

この旅の残念な所は調理できない事です…ナス美味しそうだったなー。

18時 ようやく道路環境が改善されて広くて走りやすい道路に!

景色も雄大で最高!なんですが18時を過ぎているのに目的地まで60km…

という現実を直視して思わず笑いが…。ははあ。

18時5分女鹿口(めがぐち)にて『東京から600km』『二戸まで13km』

ここからは日が落ち頑張りタイムへ。

さらに道が広くなり感動しています。

18時40分二戸入り。35分で13kmは良いペースです。

19時40分にリンゴの像を発見。

青森と言えばリンゴ、リンゴと言えば青森ですよね。

地元産のリンゴジュースを飲んで元気をチャージ。八戸まで残り34km!

ここから歩道が消え自転車帯も無くなり暗闇の中道路の真ん中へ放り出されます。

自分の存在をライトで必死にアピールしながら走行。

車体ギリギリをかすめていく車に怯える10分間

いつ轢かれてもおかしくない恐怖の道でした。

その恐怖地点をやっとの思いで超えた19時52分雨が降り始めます…。

「この状況絶望的です」と自嘲気味に笑っているログからも

キテる具合が伝わります。壊れちゃった。

20時28分南部町に到着

しまった道間違えてるww現在地がわからんwww

自転車旅初めての道間違えにパニくってます。※(後述)

20時45分たまたま『諏訪神社』へ。例大祭やってました、久しぶりに明るい。

お祭り行きたいけどそれどころじゃないので切り替えて出発。

21時デジカメのGPSが回復するも到着の目途が立たない。悲壮感。

21時7分八戸行の104号線を発見!久しぶりの歓喜の声が。

(おそらく剣吉駅近く)

21時13分走行距離が125kmを超えました、残り17km。

21時34分 5km進んで残り12km。

疲労のピークに最後の難関として立ちはだかる巨大坂…。

心が折れそうです、ボキボキ…。

21時41分『ようこそ八戸市』へ。あと10kmで中心地です。

22時30分八戸の中心街までやってきました!よく頑張った!

体力的にも辛かったけど何よりこの3時間強の間、暗闇の中走行するのは辛い。

精神も肉体もすり減りました…。


これを回復させるにはウマい物を食べるしかないですよね。

目星をつけていた屋台村がある『みろく横丁』へ。

店が決められずふらふらさまよっていると

「お兄さんうちで食べてきなよ」と呼び止められました。

ここが新宿ならもちろん無視。

ですが青森美人に呼び止められたら行かない訳に行きませんね。

今日は財布のひもを緩めます。お財布事情もいつか特別篇でやりますね。

青森の郷土料理をいくつか教えてもらい注文。

まずは「いちご煮」初めて食べます。

アワビとウニのお吸い物?で美味しくない訳がないです。しみわたります。

とにかくダシが美味しい。

「なんでいちご煮っていうんですか?」

と1万回ぐらい聞かれてそうな凡庸な質問にも

「あまりの美味しさにいちご畑にいるみたいな気分になっちゃうから~」

みたいに面白く返してくれます。

ついで名前しか聞いた事のない「せんべい汁」に挑戦…美味しいのかな?

疑りながら注文すると

「せんべい汁初めてなの?じゃあせんべい汁の歌うたってあげる」

と煮えるまで1曲歌ってもらいました。なんてサービスだ。

『トリオ・ザ・ポンチョスの好きだDear!八戸せんべい汁』

という歌だと今調べて初めて知り本家を聞きましたがお姉さんの方が上手ですね。

そうこうしてるちに煮えて食べごろになったので頂くと

「!!!?」想像していた100倍美味しい。

そもそも鍋のだしも具も美味しい!のに

その旨みをカラカラのせんべいが限界まで吸い込むわけです。

煮えてもちっとしたせんべいを口に含むと「もちっジュワ」

と口にウマだしが広がります。

お麩に歯ごたえと香りが追加されてグレードアップした感じ?

いやいやウマく伝えられないので是非お店でお食べください。

もうひとつ憧れだった『田子のニンニク料理』

ここまででお分かりだと思いますが優柔不断なので

「ニンニクの天ぷら」と「ニンニクの丸揚げ」が決められずにうなっていると

「東京からわざわざ来てくれたから半分ずつどっちも作ってあげるよ」

とご厚意で両方頂ける事になりました。嬉しい。

味は上質なお芋にニンニクの良い香りとホクホク感でこれまた最高でした。

自転車は押して帰る事にして(700mくらい)ビールも頂きました。

料理の美味しさはもちろんこの旅の現在ランキング1位なんですけど

お姉さんの明るさが良かった!久しぶりに人とまともに会話したって感じ。

(実質5日ぶりぐらい)さっきまでボッキボキに折れてた心と体も復活!

20分ぐらい自転車を押す道も苦にならなかったです。

(押して歩いた方が楽なぐらい膝とお尻にダメージがあったとも言える)


みろく横丁のお店は 『お台どころ ねね 』さんです。

お姉さんも若女将として今もお店にいるそうなので

八戸に行った際はぜひ訪れてください。私もまた行きたい。


走行時間は9時間

本日の走行距離はなんと150km 記録更新です…。

予定通りのルートであれば130km弱で行けたはずなんだけど…

(注 走行時間=自転車に乗っている時間ではなく漕いでる時間です)


さあとうとう目的の青森に着いたぞ!ゴールです!イエーイ!!


※ 道間違いについて

この旅日記を書くまでは

『真っ暗だったからリンゴの像の後辺りで道を間違えたんだな。

 間違えたから恐怖の道を通る羽目になったんだな」と思い込んでいましたが

改めてデータと照らし合わせてみると道を間違えている形跡はなく

ずっと4号線を通ってきていました。どういう事??

というのも「道間違え」ではなく「勘違い」

『そもそも4号線を通らないルートで計算していた』事が判明。

二戸から八戸に行くには

三戸を経由する4号ルートと九戸を経由する340号ルートがあって

340号ルートで計算してたみたいなんですよね。

なので南部町で慌ててるけど実際は19時ごろから知らないルートを通ってました。

ただそれでも150kmは長すぎるのでさらに検証すると三戸駅前あたりで

気付かないうちに道を間違えてました、20分ぐらい。

それでもまだ計算に合わないけどもうわからないです、お手上げ!

狐か狸のせいにしておきます。




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