I wanted candy...
カゲトモ
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「…あぁぁぁ」
「うん」
「…あぁぁぁぁぁぁ」
「うんうん」
「あぁぁぁぁぁ~~~!」
「もうっ、天音うるっさい!」
コツン、と響子に頭を小突かれた。だってだってだって!
「んん~~~」
「だから、何があったっていうのよ」
響子は呆れたみたいにため息をついて訊いてくる。その声はどことなく突き放しているように聞こえて、突っ伏して薄暗い食堂の机みたいに冷たい。
「それはぁ」
顔を上げて響子の顔を見てみると、やっぱり面倒くさそうな顔をしてる。わかってる、自覚してる。
「なんか」
「なんか?」
「まっ」
「ま?」
マシュマロ…。
「なんか悔しいの!」
「ちょっ、うるさ。静かにしてよ、他の人がびっくりするでしょ」
「だってぇ」
「だってもクソもない。他の人に迷惑をかけない。これ、人生の鉄則」
「もー、万年クラス委員長ったら」
「それ次言ったらグーで頭撫でるから?」
「それ本当に撫でる、なのかな」
「やってみる?」
響子のグッと握った拳を、そっと下げる。確かに他の人に聞かれるのは恥ずかしい。
「内緒だよ」
「あーはいはい」
響子にしか、こんなこと話せないし。
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