現役女子高生ななみのSSS
三田のぶてぃえる
エピソード4 序説
第1章 交通誘導警備?
警備業法において2号業務という業種に区分され、道路上の業務であるため事故に見舞われる確率も高く、常に死と隣り合わせの危険な仕事である。
しかも現場は必ず野外である事から、たとえ天候状態が真夏の太陽に照りつけられる暑い日も、冷え込みが厳しく身も凍るような寒い日も、ずぶ濡れで目の前が見えなくなる程どしゃ降りの雨が降る日であっても、事故がなく安全にその業務を遂行しなければならないのだ。
交通誘導警備員といえば――無資格の未経験で全くの無知な人でも一定の条件を満たせば、それほど難しい仕事でもなく実際業務に就くこともできる為、金髪の大学生や薄汚れたオジさんなどが誘導しているのをよく目にすると思う。
そんな一見簡単そうな交通誘導員の仕事も、実際に蓋を開けてみると……普段は楽をしていると罵られ、事故が起きれば途端に真っ向から責任を問われる。にも関わらず、どの警備会社も大抵は人手不足で現場に充てる人が足りないので、昼に日勤をしてから夜勤も当然勤務に就き、挙げ句の果てにはそのまま翌日も? というような具合に、相当大変だったりするのだ。
その上、前述したように入社のハードルが低いこともあり、業務に就いている人達の身上を聞くと本職は別にあって(自営業をしている人や一般企業の社員なども)警備業をサブ職としてしている人もいる。他には元警備員を雇う側にいたという人や、中には昔はちょっとした有名人でしたという人物などもいたりして、以前から交通誘導を1本でやってきたという……いわゆる職業警備員という人は殆んどいない。だからか、対応力のある人とそうでない人の差も激しく、いずれも個性派揃いの会社になりがちなケースが多く、そこは確かに面白いところではあるのだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます