【10】結構ガチめに人間を殺ります

 色々考えた……本当に色々。

 この世界の真の平和ってなんだろう……

 この世界に転移された意味はなんだろう……

 戸河健汰ってなんなんだろう……

 如何に伝説とは言え、ここまで崇められる理由、もしかして人間が最大の悪なのか?


『あー!もう!考えてもわからん!』



 この城下も多種族が住むようになった。

 魔人の一部とリザードマンの一部も住んでるしな。

 町もでかくなった。


『リコピン!城を任せた。

 ソール、ウラン出掛けるぞ!

 取り敢えずパン太郎が話したいことあるって言ってたし行くぞ』



 道中でバカ2人のバカ無双が起きていたが、なんだろ……慣れって怖いね……普通に無視できる。

 そんな中瀕死の犬人族を発見し速攻で即回復した。

 訳なんてどーでもいい、傷付いた者を助けて何が悪い。


『大丈夫かい?何があったんだ?』


『助けてくれてどうもありがとう。

 僕はラスクっていいます。

 僕たちの村に人間のパーティが攻めて来たんだ。

 僕たちは亜人種の中でもあんまり強くないから、沢山の仲間たちが犠牲になった……

 助けて……』


『わかった。ラスク君の記憶を読ませてくれ。

 時間が惜しい。

 ソール、ウラン!行き先変更だ!』


 テレポートによりラスクの村に到着した。

 人間が何の理由があったのかは知らんが、犬人族を蹂躙していた。


『これはないだろーよ……許されんだろ……

 ウラン……逃げれぬようにシールドを貼れ。

 ソール……全員生け捕りにするんだ。

 俺は犬人族の蘇生と回復をする』


 理由なんぞ喋らなくても構わなかった。脳から吸い取るつもりだからだ。

 時間にして3分程度かな、全ての人間を生け捕りにしていた。

 俺も丁度終わったところだったし、犬人族を俺の結界で守り、俺は屑共の所に向かった。


『一応聞いてやるよ。

 何故襲った?報酬にもならんだろうに……

 まぁ別に喋ってくれなくてもいいが』


 健汰が脳から情報を全て抜き取ると人間は言語も喋れない、ただの廃人になった。


『ウラン、好きにしていいぞ』


『やったー!

 こいつ以外はパパにお土産として送るね。

 こいつの血はいただきます!』


『なるほどな、なんとなくだが見えてきた。

 こうなってくると、あのとき考えた仮説が正しくなってくるな。

 今回襲った理由は暇潰しとか、くそみたいな理由だったので、これからは人だろうと容赦しない』


『あの……ありがとう。

 本当にありがとう。皆が生き返るなんて、貴方は何者なの?』


『戸河健汰だよ』


 犬人族一同が跪き、忠誠を!と言ってきたので認めた。


 彼らは弱いので城下に住まわせることにした。

 ただ伸びしろはあったのでリコピンに鍛えさせる予定だ。

 近い将来に城の見張りにする予定である。

 ウランの食事も終わったようなのでパン太郎の所に行く事にした。


『ウラン、ソール、行くぞ!』


『ちょっと待ってくれ今う○こ中だ!』


『言わんでいいわ!

 用を足してるとかにしろよ!

 汚ねーなー!手は洗えよ!』


『品の欠片もないな……あいつは』


『なんとかの拳だったら消毒されてるぞアイツ。

 終わりましたかー?汚物トカゲ君』


『終わったぞ。かいべ……』


『だまれ!!』


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