【2】ギルドって居酒屋?
何も分からず混乱状態は否めないが、取り敢えずコッペが言ってた通りギルドに行ってみる事にした。
この異世界に来るにあたり、なんか知らんけどこの世界の文字も言葉も分かる。
『ほんと、チートだな……』
コッペの話によると人間と妖精族は今のところ目立った争いがないらしい。
関係性で言えば─────
<人間と妖精族の関係性は普通><人間は亜人を嫌悪>
<魔人は人間に感心なし>
<妖精族は魔人と敵対してるが亜人に感心なし>
<亜人と魔人の関係性は普通>
『なんか、よくわからんが結局は1つするのが使命って言ってたな。
まぁいいや、分からない事を今考えても仕方ない』
それもそうである。
実際はコッペの情報で自分で見て感じたものではないからだ。
健汰は偏見が嫌いであった。
そうしてるうちにギルドハウスに到着。
躊躇うことなく入っていくと、そこには多くの人間が酒を片手に談笑していた。
それは夕方から夜にかけて、よく見る光景。
『え?なにこれ?いや、今はまだ朝だし。
こいつらは夜勤なのか?なに?交代制の勤務?』
健汰の頭の中にはこの状況の謎がぐるぐると回っていた。
取り敢えずカウンターに行って話しかける。
『ここは何する所なんですか?』
『魔物の討伐をしてお金を得るところです。
登録しますか?』
そうだよね……現代のハローワークみたいな所だよね。
ハローワークで酒飲んで、どんちゃん騒ぎしてるようなものだよね。
飲んで騒いでるコイツらもエグいけど、職員さんもエグいよね。
なんだろ……やっぱりファンタジーとは、脳ミソも感覚もファンタジーにならないと生きていけないのかな?
すげーキモいわー……
俺の脳内愚痴はいいとして。
話を戻しますと、登録に関しては、元々そのつもりだったので流に任せて登録。
自分のスキルが見れて自動更新する手帳を貰えた。
現代でいう本人確認書類にもなるらしい。
基本的にはパーティを組むらしいが、物語早々堕落した旅が嫌だったので1人で進めることにした。
この状況見てこいつらと組みたい人いるのか謎だ。
だって朝っぱらから酒飲んで全員ベロンベロン……
これから夜まで結構時間あるぜ?
最早モンスター討伐とか無理だろ……
仕事の集合時間にベロンベロンが来るんだよ?
ないわー……もはや、どっちがモンスターか分からねーじゃん。
と、健汰は心の中で思っていた。
モンスター出現地域を聞いたので、1人で行ってみる事にした。
『まずは行ってみますかね。何事も自分の目で確かめる事に意味があるんですよ』
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