第183話【Potato chips】

応接間のソファーに寝っ転って

ポテチを食べながら本を読む【オーギュストの龍】リーダー。

少し離れてその様子を見る、 ロダンとモルガナ。


「何の本を読んでいるんですか?」


ロダンが尋ねる。


「旅行の本だよ」

「旅行ですか? 旅行が趣味なんです?」

「いや? 特にお姉さんと遊ぶのが趣味だねぇ

これは魔王討伐後に行ってみたい所とか目途を付けているんだよ」

「偉い先の未来まで人生設計しているなぁ・・・」


モルガナが呆れた様な感心した様な声を出す。


「魔王を倒して、 それで人生が終わるって訳じゃないからね

君達も魔王を倒した後の事を考えなよ」

「うーん・・・あんまり想像出来ないですね・・・」

「私はロダンとの新婚生活かな」

「モルガナはぶれないなぁ・・・」

「ロダン、 私はハーレムについて忌避感は無いから

花子やカリエを婦人とするのも吝かでは無いぞ」

「何の話? あ、 そうだ、 【オーギュストの龍】リーダーさん」

「うん?」

「デッドの事、 見えてます?」

「ここで俺ェ?」


話題を振られてデッドが驚く。


「??? 誰?」

「ここにデッドって言う人が居るんですけど、 見えませんか?

龍の力で分かったりとか・・・」

「・・・・・分かんないねぇ」

「そうですかー・・・」

「デッド、 お前は本当に何なんだよ」

「教えてあげない」


デッドはそう言った。


「やはり君は他の連中とは何か違うなぁ・・・」


ポリポリとポテチを食べる【オーギュストの龍】リーダー。


「リラックスしているなぁ・・・まるで自分の家の様だ・・・

アンタはどれ位居るんだ?」


モルガナが尋ねる。


「もうちょっとかな、 何か起きそうな・・・そんな予感がする」

「何か起きそうって何が?」

「さぁ? でも僕のこういう勘は良く当たるんだ」


にやり、 と笑う【オーギュストの龍】リーダー。


「そんな物ですかねぇ・・・」

「そんな物だよ」

「失礼します」


ベルーズが入って来る。


「モルガナ様、 荷物が届いています」

「は? 荷物? 何?」

「さぁ・・・貴女様宛ですので・・・貴女様のサインを求めると運送屋が・・・」

「・・・如何思う?」


モルガナがロダンと【オーギュストの龍】リーダーに尋ねる。


「さぁ・・・昨日の君の御家族が何か送って来た、 とか?」

「とりあえず行ってみたら如何だ?」

「そうだな・・・」

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