第150話【Caretaker】
ロダンはシエンから鍛冶屋への紹介状を貰ったので鍛冶屋が居る街
【ステーキハウス】に向かう事になったのだが・・・
「ごめんくださーい」
「ゾラさん?」
ゾラが尋ねて来た。
「あ、 お出かけですか?」
「えぇ、 ちょっと鍛冶屋に行こうかと・・・」
「何処の?」
「ステーキハウスと言う街ですが・・・」
「あそこは実に良い街ですよ、 肉が旨い」
「鍛冶屋の街じゃあ・・・?」
「あそこは良いステーキを出す街としても有名なんですよ」
「そうなんですか・・・あ、 だからステーキハウスか」
「そうです、 じゃあしょうがないですね・・・出直します」
「いや、 良いですよ、 御用件は?」
「あー・・・実は街の近辺に大猪が出て被害が少し出てましてね」
「あらら、 じゃあ鍛冶屋は後にして退治に行きましょう」
「ちょっと待った」
モルガナが制した。
「如何したのモルガナ?」
「相手は猪なんだろ? 私一人で充分だ、 遅れは取らない」
「じゃあ一人でお留守番をしてくれるって事?」
「そう言う形になるな、 私は素手だから武器は要らん
鍛冶屋とかには興味はない」
「そう・・・」
「但し!!」
モルガナが指を指す。
「ご褒美が欲しい」
「ご褒美? ステーキとか?」
「お前の中の私安いなぁ・・・ちょっと他の連中よりも一歩先んじたいんだよ」
モルガナがロダンの手を握る。
「なぁ、 分かるだろ?」
「え、 ど、 どういう事?」
「はしたない話で、 私から言うのもなんだが・・・」
少しもじもじするモルガナ。
「か、 帰って来たら私とデートしろ!!」
赤面しながらロダンに言うモルガナ。
「デート・・・デートかぁ・・・」
「な、 何だよ、 私とするのは嫌なのか!?
私ってそんなに魅力ないのか!?」
「いや、 僕した事無いし・・・」
「わ、 私だって初めてだよ!! だけどお前と一緒になりたいんだ!!」
「・・・・・ちょっとお客さんの前で何言ってるの?」
騒ぎを聞きつけてやって来た花子。
「私の初めてを捧げたいのよ」
「おい、 何言ってんだアンタは」
「ぼ、 僕だって経験無いし・・・」
「ロダンも何言ってるのよ、 御客さんの前で・・・」
「「???」」
首を傾げるロダンとモルガナ。
「いや首を傾げるなよ・・・」
「いや、 花子、 君は一体何の話だと思っているの?」
「あれだろ、 セッ
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