閑話【スカウト失敗の鬱憤晴らし】

ギルド本部のソレイユの部屋にて書類整理をするアキハル。


「アーキーハールー、 そんなの如何でも良いからこっち来てよー」


ベッドで足をバタバタさせながら言うソレイユ。


「いえ、 一応チェックしないと・・・」

「私が処理したじゃない」

「二重チェックは大事ですから」


そう言いながら書類にペンを走らせるアキハル。


「もーう、 真面目なんだからぁ・・・」

「失礼しますソレイユ様」


タソガレがやって来た。


「如何したのタソガレ?」


ベッドから起き上がるソレイユ。


「二点、 話したい事が」

「なぁに?」

「まず一点は私が楽しみにしていたプリンが何者かに食べられた事」

「それって重要な事なの?」

「あ、 母上、 それは俺です」

「後で説教」

「はい」

「もう一点はロダンと花子の続報です」

「お、 待ってました!!」

「スカウトに向かった者が断られました」

「え、 な、 何で!?」

「クラン【イレギュラーズ】とダブルブッキングしてしまいまして」

「う・・・よりにもよってイレギュラーズと・・・

そ、 それで!? もしかしてロダン達はイレギュラーズに!?」

「いえ、 イレギュラーズに入った訳でも無い様です」

「そうなの・・・」


ほっ、 と一息吐くソレイユ。


「スカウトに向かったのは誰? スカウト失敗のお仕置きしないと」

「スカウト失敗の責任を取ってギルドを退職しました」

「む・・・なら仕方ないか・・・」


不機嫌そうにベッドに倒れるソレイユ。


「でも最悪ー、 ギルドからの勧誘を断るなんて!!」

「如何しますか?」

「もう良いや!! 勧誘を断る奴なんかこっちからお断りだよ!!

もうムカついたからさっさと行って!!」

「はい、 かしこ参りました」


タソガレが部屋から去ろうとする。


「あ、 やっぱりちょっと待ってタソガレ」


ベッドから立ち上がってアキハルの前にある書類を掴み取りタソガレに渡すソレイユ。


「これ、 アキハルの代わりにやっといて

私は今からアキハルと寝るから」

「はい、 かしこ参りました」


書類を受取って今度こそ部屋から立ち去るタソガレ。


「じゃあーアキハルーもう寝よっか」

「え、 じゃあ着替えを」

「もうそんなの良いよ!! めんどくさい!!」


アキハルを無理矢理ベッドに押し倒すソレイユ。


「っ!!」

「色々むしゃくしゃしてるから今夜は遅くまで付き合って貰うよー」

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