第137話【1st round 9th&10th match】

「一回戦第9試合時代選手VSアーモンド選手の試合を始めます」


ゾラの声も虚しく戸惑いを隠せない会場。

それも当然である、 時代は老人、 果たして試合になるのだろうか?


「ほっほ、 かかってきなさい」


周囲の心配とは対照的に余裕綽々の時代。

アーモンドは片手剣に盾を持つスタンダーズなタイプの戦士である。


「爺さん、 手加減はしないぞ」

「ほっほ、 気にする事は無いぞ、 全力できなさい」

「行くぜ爺さん!!」


アーモンドが剣で斬りつける、 しかし時代はジャンプして躱しアーモンドの背中に立つ。


「何!?」

「ほっほー」


掌底で吹き飛ばされリングアウトになるアーモンド。


「ぐわあああ・・・」

「な、 何、 あの威力は!!」


観客席で驚くモルガナ。


「あのお爺さん、 凄いのね・・・」


花子達も驚愕している。

観客達も驚いている。


「ほっほー、 この光景も懐かしいのぉ」


そう言いながらリングを後にする時代だった。




そして続けざまに行われた第一試合第10試合フギットVSヘーゼル。

ヘーゼルは重武装をしてきており、 巨大な鉄球を武器にするが

戦闘用の魔導義肢の前には巨大な鉄球をまるで卵を割るかの如くにあっさりと破壊され

ギブアップをする。


「これで第一試合が全て終了!! 御疲れ様ですー!!」


ゾラが叫ぶ。


「さぁ、 続いては第二試合の組み合わせ発表です!!

くじ引きを引いてぇ・・・ドン!! 出ました!!

第1試合カリエVSミスターX!!

第2試合バンメンVSベアード!!

第3試合フィールズVSナリキン!!

第4試合ロダンVS時代!!

第5試合フギットVSハンス!!

以上五試合となりました!! その前に少し休憩を挟みます!!」


アナウンスが終わった後に各々休む選手達。


「御疲れ様、 ロダンさん、 お嬢様、 サンドイッチ作って来ましたが如何です?」


ベルーズが休憩中の二人に差し入れを持って来た。


「ありがたく頂きます」

「気が利いてるわね、 中身は?」

「玉子サンドイッチですね」

「全部?」

「全部です、 卵は体への吸収も良いのでこれがベストかと」

「ベストでも他のサンドイッチとかも欲しかったなぁ・・・」

「安心して下さい、 味付けは変えて有ります」

「そう言う事じゃないんだけどなぁ・・・」


戸惑いながら食事を始めるカリエとロダンだった。

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