第14話【Dream】

「夕飯出来たよー」

「はーい」


天使の作った食事を食べて入浴してベッドに倒れるロダン。


「泥の様に眠っているなぁ・・・」

「そうね、 どんな夢を見ているのかしら・・・」



―――――――――――――――――


夢を見ていた。

夢の中でロダンはでぶ妖精にドーナツをあげていた。


でぶ妖精とは(/ω\)こんな顔の

丸い胴体に棒の様な手足が生えた食いしん坊な妖精(?)で

怠け者なので簡単に取れる食料が有る場所に多く生息している

人の生活圏にも多く生息しており

緊急時にはでぶ妖精に助けられたと言う人も少なくない。

嘗て六大神時代終焉時の大飢饉においてはでぶ妖精からの支援で

多くの人々が助かったとされている。


「にょー♪ にょー♪」


でぶ妖精は美味しそうにドーナツを食べていた。


「美味しい?」

「美味しいにょー♪」

「ロダンー!! 何やってるの? 早く行きましょー!!」

「うん、 分かった!! 今行くよ!!」

「にょー、 ばいばーい」


でぶ妖精が手を振る。


―――――――――――――――――


とそこまで見て目が覚めた。


「・・・・・」


あまり目が冴えない。


「よぉ、 今は夜中の三時ごろ、 もう少し寝てても良いと思うぜ?」


デッドがそう言う。


「変な夢を見た」

「ほう、 変な夢か、 どんな夢だ?」

「でぶ妖精にドーナツをあげてた」

「でぶ妖精とドーナツ・・・でぶ妖精は丸い

そしてドーナツは穴が開いている・・・この二つが意味する物は・・・」


天使は深読みをする。


「ドーナツの穴にでぶ妖精はすぽっと入る、 つまりそう言う事だろう」

「どういう事?」

「・・・・・悪い、 それっぽい事言ったけど分かんねぇ」


デッドが申し訳なさそうにする。


「こうは考えられないかしら、 でぶ妖精がドーナツの穴に入る」

「つまり・・・」

「・・・・・つまりは性行為のメタファー」


天使を叩くデッド。


「あ、 あとそれから女の子に呼びかけられた」

「女の子?」

「ふーん・・・・・まぁ夢なんて大体意味無いもんだからな、 二度寝したら?」

「そうだね、 おやすみ( ˘ω˘)スヤァ」


ロダンは再び寝たのだった。

今度は夢の中で只管ベルトコンベアで流れて来る

うつ伏せになっているでぶ妖精を仰向けにする作業をする夢を見たのだった。

流れて来たでぶ妖精をうっかりベルトコンベアから落としたらぽよんと跳ねて

再びベルトコンベアに戻った所で目が覚めた。

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