第40話 閑話休題2


 今日は本編を更新出来ないので軽く書いてみました(2)




「ほらー、恥ずかしがってないでー、やるよー」


 緑の妖精が笑いながら話しかける。


「うぅ、嫌です、なんでですかぁ」


 涙目で答える白い羽の妖精。


「遅刻した罰だよ?」


 即答。


「電車のせいなのに……」


 小さく呟いた言葉は綺麗にスルーされた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「学とー」 「真由ちゃんのー……」 

「「Q&Aコーナー」」


「では早速、なんで私はこんな目に合っているのでしょうか?」


「理由は簡単、大事なイベント初日に遅刻したからだよー、あっ、今日は僕のことを先生って呼んでね!」


「うぅ、それはすいませんでした」


「あと敬語禁止ね」


「わかり…… わかったよ」


「先生、このコーナーは何なん……なの?」


「よくぞ聞いてくれました! これはゲームで遊んでくれている方々が、僕達運営に送ってくれた質問や疑問にー、楽しく! わかりやすく! 答えていくコーナーなのです!」


 勿論個別でも回答してます


「はいっ先生、自分専用現金交換券って何ですか?」


「微妙に敬語だよ? 文字通りゲーム内マネー wワールドを現実世界の現金と交換したい時に使うアイテムだねー」


「現金交換券とは何が違うんですの?」


「お嬢様? そっちは他の人に渡す事が出来るんだよー、ちなみにプレイヤー間でやりとりしてる相場は100000w位だねー」


「うわっ、結構高いんですね

ユニーク装備ってなんな…の?」


「今の所、4つの大陸の各最深層で手に入れられる装備だねー、どれも最初の1人だけしかゲット出来ないよ! あっ、でも1人につき1つしか持てないからねー」


「それって、なんかずるくない? 後から始めた人は手に入らないんでしょ? しかも結構強いって聞くし……」


「手に入れた人とトレードする事は可能だよー、後はこれからもどんどん作っていくから他の人にもチャンスはあるよ!

確かに強さはドロップするアイテムの中では最高クラスだね!でも課金で買えるアイテムを考慮すると中の上位だからねー」


「オカネつよし…… 他の人がダンジョンをクリアしちゃった! もう挑戦できないの?」


「大丈夫だよー、このゲームには2種類のフィールドがあるんだ! わかりやすくホワイトボードに書いてきたよー」


1.共通フィールド 多くのプレイヤーが同時に存在する空間、倒したモンスターはどこかで生き返る、色んな人と協力する事が可能。

紫の森やスライムの森が該当。


2.個別フィールド 主にダンジョン攻略やボス戦で移動する専用の空間、挑戦する時に一緒にいた人しか存在しない、クリアするか失敗するかで消滅する。

ハミルトン領地やベルゼブブ戦が該当。


「共通フィールドは簡単だねー、個別フィールドは簡単に言えばカラオケ店だよ! ソロでもパーティでも専用の部屋に案内されるイメージ、他の人が来たら全く同じ内容の、別の部屋に招待するから、ダンジョンは早い者勝ちとかじゃないよ!」


「うぅ、難しいのです…… とりあえず他の人がクリアしても挑戦出来るんだね、安心安心

勇者にはどうやってなるんですか?」


「これは秘密だねー、でも結構簡単だよ!」


「生産職は不遇ですか?」


「それは皆さん次第です! 基本的なアイテムや、装備は、売ってますが装備の修理はプレイヤーにしか出来ない設定だからねー 上手く立ちまれば億万長者も夢じゃないかも!」


「プレイヤーを倒したらお金を奪えますか?」


「悪い子だねー、このゲームは俗にいうプレイヤーキルは出来ない仕様になってるよ! だから魔法や攻撃が他の人に当たると消えちゃうから射線に気をつけてねー」


「体力が無くなったらどうなるの?」


「所持金が半分になって自分がいる大陸の拠点で復活するよ!」


「大陸を移動したいっ」


「10000wで売ってる'移動の羽'を使えば移動出来るよ!」


「ゲームの途中だけどやめたくなっちゃった」


「共通フィールドにいる時ならいつでもログアウト出来るよー、ログインしたらそこからスタートだね! 個別フィールドでログアウトすると失敗扱いになっちゃうから気をつけてねー」


「先生は心が読めるの?」


「ノーコメントで」


「でわでわー、またお会いしましょう!」


「質問や疑問があれば遠慮せず、どんどん教えてくださいね!」


「「これからもThe 2nd worldをよろしくお願いします」」





















「敬語使ったからまた罰ゲームねー」


「えっ!?」


「拒否権はないからね!」


「……」


光の消えた瞳で青空を見る妖精は、今度からもう2時間早く家を出ようと決意したのであった。

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