余話　とある歌手の死亡

–––––––とある一般人の家にて––––––

さーて、今日もTV見ますか。

リモコンを押し、ニュースを見た。そこには…。

『速報です。国民的歌手の宮寺由羅さんがっ、ぐす、車に轢かれ、ぐす、死亡、じまじだぁ！』

アナウンサーが泣きながら喋る。喋られた衝撃の事に言葉が出ない。

嘘…あの宮寺さんが？　あの人、国宝よ？　人間国宝よ？　まじか…！？

「…ッ！」

余りの悲しさに涙が流れた。かの伝説の歌手、歌姫が失われたのだ。　

我ら日本人の憧れ。誇りが。あの人を目指して芸能界に入った者は数知れず。

そんな、日本、世界の宝が、こうも簡単に…！

世界中が悲しみにはたまた怒り、絶望に包まれた。それぐらい、彼女は愛されていた。

どうしてっ！　どうして！　今日は最悪だ！　世界はなんて残酷だ！

彼女と親しい人、家族、友人達も心を痛んだ。

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