四歳になったぜ! 飛び過ぎだろぉっ!

ハイ。いきなり四歳になりました。


飛び過ぎ? こっちが言いたいわ、ボケ。


でもなぁ、母乳やらおまるやら離乳食やら睡眠ばっかのぐーたら生活見たくない。と言うか、考えたくないでしょ。だからカット。



今日は、誕生日パーティー兼人脈作りらしい。子供もいるけど大人の方が多いっぽい。

正直言って面倒惑極臭いまりないんだけど。



さて、現実を見ますか!




「神奈、誕生日おめでとう」


お父さんが祝ってくれた。嬉しいわ。


「ありがとうございます。お父様。華美嘉家の者として、恥ずかしくないよう振る舞いますわ」


お嬢様口調も上手いでしょ。まぁ家ではタメなんだけど。


「…出来れば普通にして欲しいんだが」


「あら、神奈ちゃんは普通にしてても可愛いわよ?」


ちょちょい? お母さん、なーに言っちゃってんの! 頭の病院紹介する!? あ、失礼。


「煌お兄様達も来るのですよね?」


あの三人も来るはず…。


「あぁ。別に来なくて良いのに」


お父さんひっど来なくて良いは酷くない? 酷いと思うのは私だけ? ねえ、画面の前のみんな! 私と同じだよね!? 仲間はいるよね!


「あはは…」


お母さんは苦笑い。いつもの事らしい。


どうしようもねーな。








「「「神奈!!!」」」


煌兄達が突進してくる。


「ストップ!」


私の声に三人がピタリと止まる。


「突進してくるのは、やめて下さいと散々言いましたよね。約束を守れないのなら、お従兄にい様達の事嫌いになりますよ?」


いい加減やめろよ。地味に怒ってんだからな?


「「「ごめんなさい」」」


分かればよろしい。


「分かってくれたのなら、いいです」




もうすぐパーティーだ。行こう。









と言う訳でパーティ会場に着いた。面倒だわ。帰りたい。ダラケたいです。いや、もう。


光り輝くシャンデリアの下、たくさんの人の顔があった。


「本日は、我が娘の誕生日に集まって頂き誠にありがとうございます」


お父さんがスピーチする。スピーチが終わった後、拍手が起こった。


「神奈、ご挨拶を」


お父さんの言う通りに私は挨拶の言葉を言った。


「初にお目にかかります。華美嘉神奈と申します。まだまだ未熟ですが、皆様のご指導よりよろしくお願いします。パーティ、楽しんでくださいませ」


挨拶を終えて、会場を見渡すとみんな何故か固まっていた。失敗しただろうか。


しばらくして、拍手が起こった。どうやら成功したようだ。うるせー。


周囲にバレないよう、小さく溜息をついた。

疲れた。




その後、挨拶の嵐が起こり更に疲れたのは別の話。いよいよ攻略対象と対面だ。



私は、小さくまた溜息をついた。







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