夏みかんツアー〈ジョブギルド編〉

「そう言えばお姉ちゃん」

「なに?すだち」

「なんで扉がないのか聞いてないんだけど」

「あぁそう言えば説明してなかったね、あれを見て」

夏みかんは旗で上を指した方を見ると紙飛行機が飛んでいた

「紙飛行機?」

「そう紙飛行機が飛んでるから扉がないのよ」

「なんで紙飛行機が飛んでると扉がないの?」

「あの紙飛行機はただの紙飛行機じゃないの」

「じゃあ何なの?」

「あれは他の国にあるギルドとかジョブギルドへの手紙よ」

「なんで紙飛行機なの?」

「昔は鳥に手紙を持たせていたんだけど糞とかの掃除が大変だから、だったら手紙を飛ばせば良いってことになったのよ」

「でも大丈夫なの?濡れたりしないの?」

「大丈夫よ、保護魔法が掛けられているから濡れたり、破れたりしないの」

「そうなんだ、よく知ってるね」

「マサラさんの受け売りだけどね」

「やっぱり」

夏みかん達は冒険者ギルドを出た

「お姉ちゃん達も錬金術師ギルドみたいなのに入ってるの?」

「入ってるよ、まぁアイドルの場合は特殊なんだけどね」

「特殊って?」

「アイドルになったプレイヤーは事務所に所属しないといけないの」

「事務所って?」

「事務所というのはジョブギルドと同じようなものなんだけど」

「ジョブギルド?」

「あぁジョブギルドっていうのはジョブ専用のギルドのことよ、それと錬金術師ギルドって言ってるけど正式名称は〈錬金術研究所〉で後ろに支部名が着くの」

「そうなんだ、でっ」

「あぁアイドル専用のギルドってところは一緒なんだけど依頼を自分で選ぶことは出来ないのよね、したくない依頼もしなくちゃならないからね、だから私は事務所をやめて個人事務所を開業したの、まぁアイドルは私だけで社員は椿とマカロンと砂羅の三人だけどね」

「個人事務所なんてできるの?」

「できるよ、アイドルランクがA以上でファンが五千人以上居て十万Rを一括で払えるのが条件だけどね」

「厳しいんだね」

「まぁそれ位しないと個人事務所なんて持ってもすぐに閉業になるからね」

「それもそうか」

「さぁ着いたよ♪ここが〈錬金術研究所・フラム支部〉だよ」

夏みかんが旗で指した先には軒下に〈錬金術研究所・フラム支部〉と書かれた看板がぶら下がった青い屋根の一軒家があった



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