(ただの夢がねたもと)迷宮ホテルを突破せよ
暇の三
第1話奇妙な家
「年齢と、性別をご記入ください、(書きましたか?)では、あちらのドアからお進みください」
コンクリートでできた扉を開けるーーなんか、ホテルというより、病院か、
刑務所みたいな感じの重々しいドア
今目の前にいるスタッフも、笑顔を見せないおばちゃんで、
スタジアムみたいな形の、コンクリートで正面を覆われている
逆に言えば、こっから先の内部構造は見えないってこと
まぁ、ホテルにいって危険な目に合ということはなさそうだし、別にいいんだけど
「-それにしても、今日は疲れたな、早く帰って寝よう」
その時は思いもしなかったーーそこから先は「地獄」だってこと
妹は、いつも、いつも急にイベントを思いつくだから今日は、家族全員で(父と母と俺と妹)一泊しに来たのだ
ーーまぁ楽しかったよ、水族館はただ欲を言えば、ちょっとおさわりタイム的なものが長すぎたかなっと思ってる
ーーでも今は、午後3時まだまだこれからだ
「ひと眠りしたら、お風呂入ろう」
ーー父が扉を開けるーーーギィ
「「な、なんだこれ」
無機質な建物内部を、ピンク、紫などの極彩色の光が照らす、四角い部屋
なんで、ちゃぶだいがーー迷ってる暇はなかった
とりあえず、自室に行くために四角い部屋から出る二つの道のどちらかを選ぶことだ
ーーどちらを選ぶ、父さんが選んだのは右の道
みんな、右に進む
死んだ目をした魚の群れ
ガラスケースにいれられた、イワシ
ーーごぼり、ごぼり、泳ぎ回るのでもなく、ただ、冷たい瞳をしている
「な、なんだこれ」
冷たい、透明なガラスケース、、、鉄格子の群れ、、、網
とりあえず、ついていくことにする
ーー赤い非常ランプがともる、、、コンクリートの道を行く
でっかい階段ーーこれが、夢じゃなかったら、とっくの昔に「ねえなにかおかしいよ」っていう話になるんだろうが、ならない
ドアが二つあるーーまず、一番上の兄は右の扉ーーエレベータに乗った
皆は左
上に上がるー―一階だけ、「あれ、みんなは」
ーーーいない、いきなり一人である
ーーーいきなり一人かよぉ、そう思ったのかどうなのか
まぁ、夢がネタ元であり、所詮小説とは違うわけだから急に誰か助けが出てくるとは限らないのである
それよりも、このホテルは、丘に作られたホテルであり、なにかおかしいといったところで、父と合流しなければ、ホテルを出ることはおろか
ーー帰りの車にも乗れないだろうことがわかる
「オーマイガーなんてこった」
そういったって始まらないー―小学生のころ、近くの店内でさまよいまくり
最後には親をみつけた感覚を信じ
ここを突破するのみ
強行突破を目指したーーやはりここで、おとなしく皆を待つなどという頭はさらさらない
夢であっても、なかろうとそうする
ーー迷宮の扉が開くーー
底意地の悪い悪魔が待っている、、奈落に手を出した
「これ、なんだろうな」
白い壁に書かれた文字ー夢の中で、文字を読むのは集中しないとできないものなのだが、
これを書いてる人間の脳みそは、小説家気取りであることを忘れてはならない
ーーできないことはないのである、これくらい
ーー白い壁が続く道を行く
コンクリートに少し、小さい丸い穴が開いているーーさ、寒いはやく脱出しなければ
ここで、凍死もありうる
よわったなぁ、ここほぼ外と変わらない寒さなんじゃない?
ーー現在、、午後4時15分
迷宮攻略(夢)は始まったばかりだ
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