#139 【コラボ】哀れなリスナーに魂の救済を【黒猫燦/我王神太刀】

「紅蓮の炎に抱かれよ!」

「いや配信主より先に挨拶するなよ!?」


:紅蓮の炎に抱かれろ!

:ぐれだか~

:我王いきなり飛ばしてるw

:先に挨拶するのおもしろw

:いきなりグダるな


 配信開始1秒で放送事故が起きた。

 いや別にわたしより先に喋ったからって問題があるわけじゃないけど、コラボって普通ゲスト紹介とかのパート挟むじゃん。


「すまん。久々のコラボでつい魔力が暴走した」

「そこは気持ちが昂ぶったとかで良くない!? なんでウチの配信で魔力暴走させてんの!?」


:魔力暴走www

:炎上どころか爆発w

:我王、お前まだソロプレイヤー気分が…


「まあ、はい、というわけでコラボ相手の我王神太刀さんです」

「ふっ、我王神太刀だ。今日は同胞である黒猫燦が窮地に在ると聴いて参上した。共に現世を迷う魂の救済をするのでよろしく頼む」

「聞いての通りお悩み相談コラボです。別に私はシスターでもエクソシストでもないのでよろしく」


:やばいおなかいたいw

:黒猫がシスター服着ても見習いの子供じゃん

:神太刀くんに相談したーい

:我王優しすぎww

:通訳お疲れ様


 それにしてもチャット欄の雰囲気がいつもと違ってやりづらいな……。

 なんていうか、その、女性リスナーが目に見えて多いというか、やたらと文章の最後に「w」を足してたり、何かに付けて褒めるチャットが多いんだよね。あれは多分八割以上が女性だと見るね。

 これでも男女両方から人気のある我王だからまだマシな方で、相葉京介の配信だったらチャット欄の殆どが女性リスナーを占めるからスグに「おもしろw」とか「かっこいいw」とチャットでちやほやされるらしい。

 ……わたしが本来求めるのってそういうちやほやなのでは?

 いや、だとしてもわたしなら頻繁に草を生やされると煽られてるみたいでキレるんだろうな。単芝許すまじ。


「えーっと、事前に募集したお悩みマシュマロを読み上げるのでわたしと我王がなんかいい感じのアドバイスをして解決に導きたいと思います。結構集まったからたくさん読みたいし、テンポよく進行していくよ」

「因みにクソマロやお気持ちマロ、アンチマロは我が予め空間魔法で次元の狭間へと幽閉しておいた。あまりコラボだからと言って調子に乗るなよ?」


:はーい

:次元の狭間助かる

:我王ナイスゥ

:かっこいいww

:お気持ちするなんてありえないよ


「ハッキリズバズバ言うねー」

「ふん、あくまで配信に於ける主役は我らだ。我と黒猫は魔力抵抗に長けているが弱き者なら傀儡となろう。貴様らは呪言の類ではなく祝福の祈りを唱えていれば良い」

「ごめんマジで何言ってるか意味不明だからもうちょっとこの次元に適した言葉喋ってもらって良い?」


 なんか良い言葉言ってるのかもしれないけどさっぱりチンプンカンプンである。

 チャット欄もとりあえず「うんうん」とか「w」とか「はい」とか当たり障りのないもの一色になっている。


「魔に身をやつすな」

「もう一声」

「魔に魅入られるな」

「類語辞典求めてないんだよなぁ……」

「えぇい、アンチは黙っていろ! 以上!」


:なるほど

:www

:ようやく理解した

:え、我王のリスナーっていつもこんな配信聞いてんの?オススメの翻訳アプリある?

:ノムリッシュ翻訳


「魂を救済するということはアンチも含めて救済するということだ。そして我はたった今アンチを紅蓮の炎で焼き払った、つまり救済完了というわけだな」


:救済(紅蓮の炎で焼き払う)

:まあ気に入らなくてもわざわざ伝えなくて良いことってあるよね

:配信冒頭でしっかりアンチとガチ恋勢を焼き払う我王、流石

:でもこういうこと言うと余計に燃えるんだろうなぁ…

:哀れなアンチと我王に魂の救済を


 まあ、こうして我王が配信冒頭でキツく言うのも仕方ないところはある。

 相談内容を募集したところ集まったマシュマロの半分ぐらいは意味の分からない人格否定だったり、我王とコラボするな黒猫とコラボするなという男女コラボに対するお気持ちだった。

 多少はそういうマシュマロが来ることは覚悟していたけど、それにしても予想を上回るお気持ちとアンチマシュマロの数に、流石の我王もお気持ちを仕返したというわけだ。

 こうやってアンチやガチ恋に対してハッキリ自分の思いを告げることも、我王なりのマシュマロに対するアンサーなんだろう。

 ……刺激したら余計に激化するだけな気もするけど、酷くなればその時は運営に任せよう。


「てことで早速最初のマシュマロ読みます。えーっとなになに『朝起きるのがつらくて学校にいけません。助けて我王さん』」

「目覚ましをセットしろ」


:目覚ましw

:それはそう

:でも気持ちは分かるってばよ


「朝起きるのがつらいってことは目覚ましはセットしてちゃんと起きてるんじゃない? その上で動くのがつらいってことだと思うけど」


 目覚ましをセットしたからって起きるのがつらくなくなるわけじゃないからね。

 起こされようがなんだろうが起きたくないものは起きたくないのだ。


「ちなみに我王は目覚ましでスッキリ起きるタイプ?」

「我は目覚ましの10分前に起きるぞ。やはり空間魔法を極めているから自動的に覚醒するのだろうな。当然、起きた直後から魔力が全身に満ちているからいつでも臨戦態勢に移れる」

「あー、こういうタイプは起きれない人の気持ち分からないから相談できないね。共感してくれないから」


:我王めっちゃ健康www

:小学生みたいwwww

:普通に羨ましい

:スッキリ目覚めるために色々試したけどイマイチなんだよなぁ…


「私からアドバイス! 起きれなくてもいいや、って開き直るのが一番だよ。起きようと思うからつらくなるんだから、寝てもいいやって思うとつらくなくなります」


:それはそう

:馬鹿の考え

:だから遅刻するんだろ

:マネージャーと結ちゃんに迷惑かけるな

:まあ一応悩みの解決にはなってるから…


「辛く険しい道を歩む貴様の生き様は我が記憶しておく。その辛さが貴様の成長に繋がることを信じて励め」

「というわけで次にいこう」


:え、これでおわり?w

:「諦めろ」or「頑張れ」

:なんかやばい香りがしてきた、焦げ臭い

:まずこの二人に相談しようってのが間違ってるんだよなぁ…


「これとか良いんじゃない? 『黒猫さんこんにちは。私は我王くんのリスナーです。リスナーの誰よりも付き合いの長い同期である黒猫さんに相談です。最初は我王くんがよくわからないことを言っているのが面白かったんですけど、最近は我王くんが何を言っているか本当に分からなくて面白いという感情の前に困惑と混乱が来てしまいます。黒猫さんは我王くんとどうやって会話していますか?何かアドバイスがあれば教えてください』だってさ」

「………」


:我王黙っちゃった;;

:ゴメン実はうちも何言ってるかわかんない

:雰囲気で楽しんでるw

:我王涙拭けよ

:魔力貫通してるやん


 今回の配信は前回の天猫にゃんの時とは違って事前にこれを読もうというのは明確に決めていない。

 ある程度の仕分けはしたが、何を読むかは配信中にそれぞれが目に付いたものにしようと決めていた。で、偶然これを見つけたのだ。


「付き合いが長いって言っても私は所詮同期ってだけだからね。我王を見てきた時間で言えばリスナーのほうが何十倍も長いでしょ。そのリスナーが理解できないって言うんだから私には手に負えないね」

「ぐぅ……」


:し、辛辣ッ

:我王、お前身体が透けてっ

:コラボでこれ読むのあまりにも心がない

:まあ相談者も必死なんよきっと…結構同じ思いの人多そうだし


「その上で言うならね。耳で聞くな、心で感じろ」

「ほう、良いことを言うではないか」

「我王は黙って」

「はい」


:はいw

:はい

:最初のコラボから成長したな…


「推しの声ってのはね、質問者さんが最初に言ってる通りよく分からなくても良いんだよ。君は我に返って言葉に面白さや意味を見出そうとしてるから一時的に迷路にハマってるだけで、本来は推しの声なんて何でも良いから聞けて感謝って思えばいいの。あー今日も推しが元気に喋ってるなー、今日も推しが意味不明なこと言ってるなー、声を聞けて感謝感謝生まれてきてくれてありがとうって」


 我王なんて意思疎通の出来る人間の言葉を発しているだけまだマシだ。

 中には急に奇声を発したり、意味の分からない歌を歌いだしたり、会話中に別の話題を何度も何度も転々としていく人もいる。

 そんな人たちの会話を真面目に聞いてたら耳と脳みそが疲れるだけなんだから、推しの声サイコーってぐらいの気持ちでいるのが一番幸せな推し活というやつだろう。


「ちなみに我王とは会話が成り立ちません。なので会話がしたかったら根気よく聞き返しましょう」

「え」


:www

:我王もしかして会話できてると思ってた?

:可哀想で草

:一方的に話しかけてたんやな…

:まあ我王まともではあるよね……癖が強すぎるだけで

:意外とちゃんとしたアンサーで感心した


「ごほんっ。我と貴様は心で繋がっている、耳ではなく心で感じろ」

「パクって締めるな!?」

「付いてこれるやつだけ付いてこい! 我からは以上だ!」

「はぁ……、とりあえず次行こうか。我王何か読みたいのある?」

「ふむ……、これだな。『自分の特技がわかりません、我王さんと黒猫さんは何か特技がありますか?それはどうやって見つけたものでしょうか』」


:この質問…

:あー

:察し


「ないよ、特技」

「魔法開発、詠唱破棄、完全詠唱」


:これも相談する相手間違ってるんだよなぁ…

:なんでそれ選んじゃったの

:おわりだよもう

:我王くんの詠唱だよー


 チャット欄がどんよりとお通夜ムードになっている。

 いやいや、わたしたちの特技を言っただけでまだ相談は終わってないから!


「えっと、ほら、私って美少女が特技みたいなところあるから! 自慢であり特技、それが容姿!」

「黒猫の容姿は兎も角、自慢できるものを特技と言うのはあながち間違いではないぞ。特技、と一言で言えば難しく感じるかもしれないが、要は自分の趣味であったり人より多少できること、或いは慣れているもの。それを特技と言い張れば良い。必要なのは技量ではない、それを特技だと言い張る勇気だ」


:おぉ…

:まともだ

:特技って高い技術が必要だから自分のこれは特技って言えないな…って躊躇いがあるんだよな

:人より多少できることがないんですが…


「この世界には好きこそものの上手なれ、という言葉があるだろう。臆するな、貴様の趣味や日課、娯楽は充分特技として通用する。自信を持て」


 我王、すごい良いこと言うじゃん。

 わたしも特技と言えるような長所はこれと言ってないが、アンチに対する張り手には他のみんなより慣れている自負があるからこれからはそれを特技と言おうかな。


「あ、タピオカチャレンジとか得意だから特技ってことにして良い?」

「ごほっごほっ」


:ごめんイヤホンの調子がry

:念能力でも使ってるの?

:得意ってもしかして落とすのが得意ってオチ?


「普通に胸に乗せるが!? っていうかあれってちょっと下向くから喉が締まって飲みづらいだけだよね。普通に手で飲んだほうが早くない?」


:急斜面じゃん

:角度付きすぎて自分じゃ飲めなくて人に飲んでもらってそう

:食べ物で遊ぶな

:黒猫の絶壁に張り付いたタピオカを飲む結ママ!?

:やめろ、マジで


「つ、次の相談に移るぞ」

「あ、うん」

「……これとかどうだ? 『最近Vtuberが増えてるせいで配信が追いきれません。一度追えないともう応援する気力もなくなってしまいます。何かいい方法はありませんか』」

「あー」


 これは難しい問題だ。

 例えばソシャゲのイベント報酬を一度取り逃すとモチベがなくなるように、配信を一度見なくなってしまうと途端に推し活もどうでも良くなってしまう問題。

 休日にアーカイブを見れば解決する話だが、休日は休日でしたいことがあったりそもそも数が多くて追いつけなかったり、リアルタイムじゃないと意味がないという使命感があったり。

 一様にこれといった解決と対策がない、ファンにとって永遠の課題の一つだ。


「我王って前はあるてまの配信全部追ってるって言ってたけどまだ追ってるの?」

「流石に全ては無理だ。長時間配信をする連中も増えたからな。しかし最低限ネタは拾えるように切り抜き動画のチェックはしている」


:流石

:真面目w

:でもコラボ少ないんだよね…

:多分努力の方向性が…そのキャラが…いや何も言うまい


「言っておくが、我は自分のペースで好きなときに~などとありふれた甘っちょろいことは言わんぞ。一度追えないだけでモチベがなくなる奴は何が何でも喰らいつけ。配信は見なくても良い、3分前後の切り抜きで良いから見るのだ」

「あー、一度やめたらやる気が無くなるなら少しでも良いからやめるなってやつ?」

「そうだ。イラスト、小説、スポーツ、何事においても一日でも離れると遅れを取り戻すのは数日掛かると言われる世界だ。あれらは技術が錆びるという意味もあるが、それは応援も同じで一日絶やすだけで気持ちと共に応援の仕方を忘れてしまう。故に本配信ではなくとも良い、貴様が応援する配信者に何かしら関わることでその熱き魂を滾らせ続けよ」


 実際、配信の全編が余すことなく面白いなんてのはあり得ない幻想だ。

 どうしても虚無の時間や小休止というのは存在するし、それらを経て一番の見所に到達する。

 推しの姿は全部漏らさず見たいという人には向いていないが、面白いものだけを見たいなら切り抜きが何より一番コスパが良いし自分自身に無理がない。

 まあ、配信者的には直接配信を見てもらうほうが応援にもなるし収益的にも嬉しいんだけど……、ファンが減ることに比べればよっぽどマシだろう。


「でもさー、やっぱり自分のペースでやるのが一番じゃない? 毎日見続けるのもそれはそれでつらいよ?」

「良いか黒猫よ。悩みを打ち明けてくる者は大抵が二極化することが出来る。一つはただ自分の愚痴を聞いて欲しいだけの人間。これは適当で良い。もう一つは背中を押して欲しい人間だ。奴らは自分の中に明確な答えがあるのにも関わらずウダウダ悩んでいることが多い。そういった手合は多少鞭を打つような強めの言葉を投げるほうが効果的なパターンが多い。当然、相手によっては逆効果だがな」 

「さっきのは鞭打ったほうがいいパターン?」

「うむ。配信を追えなくなって何度もモチベーションを無くしているにも関わらず、それでもまだ配信を見ようとしている。これはモチベーションが無いだけでVTuberに未練があるからこそ出る欲求だ。ならば我はその魂に再び火をべよう。それを燃やし続けるか、絶やしてしまうかは結局のところ本人次第だがな」


:真面目だ…

:コイツ人生相談何回受けてきた??

:かっこいい

:うんうん

:実際モチベって出なくてもやるしか解決法がないんだよな…

:これは王の風格


 やはり我王というVTuberはバカが付くぐらい真面目なのだろう。

 だからこそ表も裏も関係なく我王神太刀というキャラクターに徹しているし、どこまでも真摯に我王神太刀としてリスナーに向き合っている。

 たしかに人を選ぶ癖の強さはあるが、自分の中にしっかりとした信念があるところだけは尊敬できる。


「じゃあ次の相談は……、あ、これとかどう? 『結局我王は巨乳と貧乳、どっちが好きなの?』だって。どっち?」

「阿呆か!?」


:www

:我王w

:どっちなんだい!

:相談じゃなくて質問じゃん!

:女から男にでもセクハラは成立するんだよなぁ…


「貴様、そういったものは弾くように言っただろうが! 我を燃やしたいのか!?」

「王ならば民の純粋な疑問には答えないと」

「ぐっ、……」


 真面目な我王は我王のキャラじゃないもんね!

 こう、みんなにイジられてネタになるのが我王ってキャラというか……。

 質問から逃げようと必死に藻掻く我王だが、リスナーからの期待の眼差しにいよいよ観念したのか小さな声で、


「浪漫があるだろう……」

「え、何が?」

「大きい方が! 浪漫があるだろう!!」


:きょ、巨乳好きだぁあああ

:結局我王も男の子なんですね~

:ある意味まともな回答だよなこれも

:下手にツルペタ最高!とか言わないだけセーフということで…

:黒猫、容赦してやってくれ…

:男に性癖の話振るのあまりにも酷過ぎる;;

:黒猫は女らしくないから……


「はいはい、我王がおっきいの大好きってわかったところで次の相談に移ろうかな。あ、ちょうどいいし胸のサイズに関するお悩みとかどう?」

「身体的コンプレックスをこのノリで持ち出すな!?」

「いや別にイジりとかじゃなくて、そういう空気感じゃないと触れづらい相談ってあるでしょ? 特に男女のあれこれって」

「むっ、たしかに……」


 もっともらしいことを言われたときの我王の切り替えの早さ、やっぱり真面目というかなんというか。

 でも実際、そういう相談は結構来ていた。

 やっぱり女性リスナー的には異性である我王に男性目線から女性の好みについてどう思うか、意見が欲しかったりするのだろう。

 ここは女性代表としてわたしが切り込んでいかないと。


「はい、まずひとつ目。『彼氏が巨乳好きです。どうすればいいですか』」

「諦めろ。或いは自らの魅力と技量で虜にするが良い」

「技量で虜にしろってなんかエッチだね」

「黒猫ぉ!」


:余計な一言w

:まあ今のはぶっちゃけ思った

:ツッコミ待ちかと


「つ、次ー。『好きな人がいます。でも話したこともないので相手には認知されていないと思います。どうせ振られるぐらいならとこの気持ちを我慢しようと思ったのですが日に日に思いが募ります。どうしたら良いでしょうか』」

「当たって砕けるが良い。後悔は行動をした後にしか付いてこない。行動をせずに抱く感情は未練だ。後悔はいずれ癒える時が訪れるが未練は一生付いてくるぞ。ならば行動しろ。そして砕けろ。その時は骨ぐらいは拾ってやろう」


 そうそう、わたしもダメ元でVTuberオーディションに応募したから今があるわけだし。

 後悔する可能性は高いけど何事も行動しなければ始まらないんだよな。


「えーっと、『彼氏のエッチが──』」

「時よ止まれ!」

「うぇ!?」

「それは読まなくて良い、良いな?」

「あ、うん」


:あぶなかった

:放送事故ww

:せめて成人組じゃないとな…

:ぐっじょぶ我王w

:止めるな我王


「これ以降は我が読もう。黒猫の配信だからな、貴様がメインとなって答えるのが良いだろう」

「よっしゃこい!」


 それから、お互いにあーでもないこーでもないと意見を出し合いながらリスナーの相談に答え続けた。

 最初は魂の救済だとか浄化だとかふざけたネーミングに不安ばかりだったが、相談の中身はまともなものが多かったし我王もキャラの濃さ以外は終始真面目で悪くない配信だったと思う。

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