魔王の力は既に絶大なものだった。
勇者の一族と天使の一族が処刑されたのは魔王の指示だった。ニッ国以外の国々は既に魔王の制圧下にあり、魔王の命令により二つの一族の二人を残し抹殺させたのだった。
そして人々は魔王の隷属となり、世界は地獄となってしまっていた。
そんな世界で2人は、平穏な未来を志していた。
彼らには唯一の希望があった。
それは魔王を復活させる前に勇者の一族と天使の一族が残していた秘策だった。
天使の一族に伝わる『封印魔法』だった。
名は『キューブ』。対象者の肉体を大陸に、魔力を本に分裂させ、封印する――究極魔法であった。
2人は私らの協力により監視から逃げ出し、独立で習得した武術や魔法を巧みに操り、魔王城までだどり着いた。
乗りこんだのは、四人だった。天使の子。勇者の子。私ら姉妹だった。
当時の魔王の実力は圧倒的だった。何百人、何千人が束になろうが敵うことはなく、たった四人で勝てるはずもなかった。
しかし魔王は油断していた。
私たちはその油断を見逃さなかった。
魔王からいくつかの呪いを受け、魔王を『永久魔法―キューブ』により魔力を日記帳に、肉体を六っつの国に封印した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます