勇者になって【六十七日目】

『そろそろ、勇者復活といきますか』とカッコつけみた。

『それでわっちを呼んだのね』と人魚の姉さん。

『そうそう。たしか人魚の血が復活のアイテムだったよね』

『そうでありんすぇ。その前に魔王さん。妖に噛まれていんすよ』

『あー気にすんな。噛ましてるだけだから』

『それはそれでおかしいような気がしんすが ……分かりんした。見なかったことにしんす。それで話を戻しんすが正確にはわっちの体液ならどこでも蘇生機能がありんす』

『なら涙とか汗でも蘇生するってこと？』

『はい。今回は採決した血液で構いんせんよ。そういう約束でありんすから』

『ありがたい。なら今日採決して、あした勇者復活させますか』

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