200日目-⑩

勇者になって【六十一日目】

『出てこい将軍!!!お前に会いたかったぞ!!』

平屋の中には、人が三人いた。よわいが勇者と同じような青年が一人。爺さんが一人。食べ物を運んでいるから召使いの類だろうか――女が一人。

『俺はお前に全く会いたくなかったぞ!!魔王!!?……おい爺や人相書とちと違うぞ、顔が』

『……確かに、どいうことじゃと聞いておったのにのう』

『おい!お前はナニモンだ!?名乗れ!』

『……』

そいう言えば見た目は勇者なんだよな。どう答えようか。

『あー、そう、そう。俺は勇者だ。魔王が襲ってくるって聞いて駆け付けたのさ!!』

『な、なあるほど、そうだったのか!!』

『急に訪ねて申し訳ない』

『いやいや、勇者に来てもらってとても心強いな!!突っ立ってないでこっちにこい!!飲まないか!?』

『ああ、ありがたい。ぜひ』

なんか思ってた展開と違うぞ?


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