勇者になって【六十一日目】

早速、聖龍たちの下に飛びますか。

『――よっと、って空中うううううううううでしたああ！！』

『――大丈夫ですか、魔王様』

落っこちる手前で、聖龍が拾ってくれた。ちなみに人型ではなくドラゴンの姿だった。

『サンキュ、聖龍。マジ助かった。それで……いまどんな状況？』

『いまは、城を陥落させている途中です。先ほど合流したパイモンと攻撃しています』

『げ、もうパイモン来ちゃったの？』

『はい、城の中に行きました『城の中から爆発だ～！』と言って』

急がなければ。

『了解、お前らは様子見て下がっていいぞ。なんかあったらどうにか伝えてくれ』

『分かりました』

次は城の中か……今日何度目の瞬間移動魔法だ。そろそろ疲れてきたぞ。

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