162日目

勇者になって【二十六日目】

まる一日たっても依然として、蔵書室に着かない。

気が付けば城の屋上に立っていた。なぜ。

『何じゃお前は』

屋上には小さい女の子が一人、足をぶらぶらしながら本を読んでいた。

『お前誰だ?』

『はあ、わしが先に質問してるのに。頭わるいのお。お前』

なんだか、可愛くないお子様だ。それに横には山積みになった本が置いてある。子どもなのか?

『勇者だ、これでいいか』

『そうか、勇者か。そうじゃあな、わしは蔵書室の司書じゃ』

最初はふざけているのかと思った。

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