俺は男だ!
「「そんなに、・・・・・・大丈夫なんですか?」」響樹は、クレナイが買い物籠に入れる食材の内容と量を見て驚く。およそ、響樹が購入したことの無いような食品のオンパレードであった。一体どんな料理を作るつもりなのかさっぱり見当がつかなかった。
「「言ったでしょう。 私、こう見えても料理は得意なんだから・・・・・・・」」
クレナイは外出時の目立たないように、響樹のジーパンとシャツそれと帽子を身につけていた。 さすがに、男物で大きめでダブダブであったが、抜群のスタイルの彼女には何を着せても似合うというところであろう。この野暮ったい服装でも十分に周りの視線は、クレナイに集中していた。
特に、買い物に同伴して来た鼻の下を伸ばした旦那様達の視線が痛い位であった。気が付いた奥さんに怒られる姿が目に入る。
購入した食材を清算して袋につめる。
「ねえ、ねえ、お嬢さんお暇ですか、一緒に遊ばない?」茶髪の大学生風の男が声を掛けてくる。
「「忙しいから、向こうに行って!」」クレナイは袋を手に持つと店を出る。
「つれないなぁ、カラオケ、それとも・・・・・・・」男がニヤリと笑う。
「「あっちへ、行って!」」クレナイは怪訝な表情で男を見た。スーパーでナンパなんて、どんな神経しているんだと勇希は呆れた。
「そんなに
響樹のイライラが頂点に達した。
「「うるさい! 俺は男だ!!」」クレナイが大きな声で叫んだ。 辺りを冷たい空気が包んだ。 ナンパ男は彫刻のように固まっていた。
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