74日目

「ふぅん、最近はパソコンでデータを持ち込みで出版社に読んでもらえるんだぁ」


「なにを見ているのかな? 」

 パパが後ろに近付いたので、慌ててモニターを閉じて頬を膨らませて振り向いた。

「もうっ、娘の秘密を覘いちゃダメだよ」


 パパは、しゅんと肩を落とし、とぼとぼと猫のミーちゃんのゲージに向かう。

 フォローはミーちゃんに任せよう。


 私は再びモニターを起こして、内容を黙読で確認する。


「う~ん……公募のコンテストも考えてたけど、これも惜しいかも」


 私は思いっきり椅子の背もたれに寄り掛かって背骨が鳴るくらいに伸びをした。


「明日、彼とお姉さんに相談してみよっと」


――異世界転生まで

  あと26日――

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