introduction5

 ・・・おい、おい、聴こえてるのか、あんた。

 まったく、一体何だってんだ。急に黙り込みやがって。さっさと書類にサインしろよ。サインしないんなら、そこのゲートはくぐれねえぞ。

 ・・よし、解錠と・・・。なあ、あんた、しばらくここに来ねえほうがいいんじゃねえのか?

 さっきのあんたのツラ、心ここにあらずって感じだったぞ。まさか、普段からここにいる奴らの事を考えてるんじゃねえだろうな。

 ・・なんでもない?ふん、そんな風には見えなかったがな。

 まあいい。あんたがいいんなら、いいんだろうよ。俺には関係のないことさ。

 それで、今日はどいつにするんだ?

 ・・・おい、どうした。もう5人目だろう。手慣れたもんだろうが。さっさと決めろよ。

 自分じゃ決められねえのか?まったく。だったらこいつだ、こいつにしておけ。あんたの調子も悪いみたいだし、まともに会話できる奴の方がいいだろう。

 いつものごとくアドバイスしておいてやるが、こいつの見た目に惑わされるんじゃねえぞ。いかにまともな見た目をしていようが、ここにいる奴らの脳みそは、反吐が出るくらいに腐ってるんだからな。

 ほら、さっさと行ってこい。ここにいる奴らのことを記事にしたいんだろうが。途中退席してもいい。だが、その時は二度とここに来るんじゃねえぞ。

 

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