introduction4
どうも、ライターさん。また凝りもせずに来たな。それで、どうだった?この間のもまた、批判の嵐か?
・・・なに?・・ふん、そうかい。まったく世間ってのは分からねえな。あんな人殺し連中のうわ言を聴きたがるなんてよ。
近頃はパソコンやらスマホやらで簡単に見られるんだろう?サイトやらニュースやらで、お前の記事も見られるのか?
いいか。これは俺の意見だが、そんな危険なもんが手ごろに見られるなんて世の中は狂ってるぜ。
本来、ここにいる奴らの言葉なんてものはな、わざわざ聴く価値なんて無えんだ。誰にも気付かれずに病室の壁にぶつかって落ちた方がいい。
お前のやっていることを否定はしないが、あんまり評判がいいからって調子に乗るなよ。
・・・そのツラ。分かった、もう何も言わねえよ。ただ、ひとつお節介を焼いておいてやる。
わざわざここに来て、檻の中の奴らに呑まれて死んだ奴の顔。今のお前にツラにそっくりだぞ。
それで、今日はどいつにするんだ?もちろんどいつを選んでも、お前の気は晴れやしないがな。
・・・ああ、こいつか。こいつはこの間のと違って暴れたりはしないが、会話に気を付けるんだな。
どういうことだって顔してるな。ようするに、話の主導権を握られるなって事さ。
こいつはよく舌が回るんだ。あんまりこいつのペースに乗せられてペラペラ喋ってると、あっという間に呑まれちまうぞ。
さあ、戦って来いよ。取材するんだろう?舌戦ってやつさ。お前が勝つか、呑まれて精神をやられて病院送りになるか。
俺はただの一観客だ。後ろで見物させてもらうぜ。
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