introduction3

 ふん、またお前か。今日も今日とて奴らに取材か。熱心なことで。

 それで、また記事は批判されたのか?

 ・・・ふん、そうかい。俺は詳しくないが、良くも悪くも話題になってるようだな。

 お前、どうしてそこまであんな奴らに興味があるんだ?あんな奴らのことを記事にしたって、批判の声しか挙がらないのは当然の事だろう。

 もしかして、それが目的なのか?炎上商法ってやつか?

 ・・・なんだか煮え切らない様子だな。まあ、この世の中、目立つにはそういう手段も必要だろうよ。

 だがな、何度も言ったが、これだけは覚えておけよ。

 あんまり深く入り込むんじゃないぞ。ここの連中に。

 ・・・そんなの聞き飽きたって顔だな。まあいい、結末がどうであろうとお前が後悔しないならいいんじゃないか?

 それで、今日はどいつにするんだ。・・・ああ、こいつか。

 こいつはな、最初の奴と同じで対面取材していいぞ。だが、気を付けておけ。

 こいつは、会話はまともにできるが、暴れることが多いんだ。拘束衣を着せてあるからどうってことはないが、とにかく隙を見せるんじゃない。

 どういうことかっていうと、言葉に詰まったり、目線や気迫で負けるなってことさ。取材したいんだろう?こいつについて。

 だったら、覚悟することだ。喧嘩するようなもんさ。舐められたらそこで終わり。対等な関係を保つんだ。

 もう三回目だろ。慣れたもんだろうが。さあ、書類にサインしろ。

 

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