殴り殺していいかな?


殴り殺していいかな?

とある平日の午後に

おれは街で声を掛けられた

振り向くとそこには

意外にも可愛らしい女の子が佇んでいて

にっこり微笑み

おれに言った

「殴り殺していいかな?」

おれは少し頬を赤らめ

女の子と対話することにドキドキしながら訊き返した

「え?」

女の子はさらに言った

「殴り殺していいかな?」

おれは苦笑いした

「ええっ?」

女の子は指を三本、立てた

「さんぱつ」

いやだって言ったらそこで試合終了だよ

それよりおれは三発、殴られたあとの世界を見てみたい


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る