チンパンジー
チンパンジー破裂
ぽむ
そんな具合に
毛皮と内臓が入れ替わった
路上で
山の中腹で
ユニクロの駐車場で
ぽむ
ぽむ
ぽむむ
どんどんチンパンジーが破裂した
チンパンジーが足りなくなってきた
だから実験動物としてチンパンジーのクローンを量産した
本物だろうが偽物だろうが関係ない
この世の真理は待ってはくれない
ぽむ
きみも見たことがあるよね
赤信号で待っているとき
調理実習に失敗したとき
おやすみを言って自分の部屋に戻るとき
ふと視線を外したその先ではチンパンジーが破裂していた筈さ
ぽむっ
だからおれたち飽きたんだ
チンパンジーが破裂するということに
それについて議論をすることをやめたんだ
チンパンジーは破裂する
そういったものになったのだ
酸素を吸って吐くようなものさ
ある日、誰かがふいに思い出したように口を開く
「なあ、なんでチンパンジーが破裂してるんだ?」
狂人、扱い
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます